6.15.2013

[art] Hopper Drawing

MetからWhitneyまで小走りで、パレードに押し寄せる人達を囲い込むガードを除けたりくぐり抜けたりしつつたどり着いて、みました。 陽射しが強くて暑くて、途中でSant Ambroeusのアイスクリームを… とか思ったが時間がないのでがまんする。

Edward Hopperのドローイングを中心にした展示。
彼のドローイングはこれまであんまり見たことなかったし、程度で行ってみたのだがこれは素晴らしくてびっくりした。

ノートの切れ端に描いたような学生時代からのデッサンとかピカソの模写とかもあるのだが、それよりも油彩のために描かれていた大量の下絵のようなドローイングがおもしろい。

代表作である"Early Sunday Morning" (1930)、"Nighthawks" (1942)、"New York Movie" (1939)、"Gas" (1940)といった作品の本物の横にそれらの絵コンテのようなドローイングが粗いのから完成に近いもの、絵のパーツ(人物のみ、照明のみ、など)までざーっと並んでいて、彼の制作の過程を追っていくことができる。

こんなに緻密に丹念に構築していく系の画家だったのか? というのは自分が知らないだけだった。
もっと感覚的に、写真を撮るように瞬間を切り取って日曜画家のようにさくさく描いていく印象を持っていたのでびっくりした。 仕上げるまでにこんなに写真を何枚も何枚も撮っていたのか、と。

この展示を見たあとだったら、こないだイメージフォーラム・フェスでみた再現映画 "Shirley: Visions of Reality" なんかの作りも変わってきたかもしれない。

んで、こうなると残る謎はただひとつ。
彼の絵に特徴的なぺたんとした色彩、昼の屋外では乾いた、夜の屋内では湿った独特の空気感をもたらす色彩はどこでどうやって決められて、画布に置かれていったのか、ということ。
例えば、"Gas"のスタンドの痺れるような赤、"Nighthawks"のガラスの流れるような透明感、これらってどうやったの? と。 絵の最終形には試行したり塗りこめられたりした痕はあまりなくて、ペンキを塗るよう一気に描いていったような印象がある。

まだまだ勉強しないとね。 と、カタログ買った。

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