7.06.2012

[film] Funny Face (1957)

最後の土曜日、美術館まわったあと、ホテルに一旦荷物を置いて、Williamsburgに出て、レコード屋猫と本屋猫に挨拶して(それぞれで少しだけ買う)、滞在50分でマンハッタンに戻って、Film Forumに行った。

ほんとのところ、Lincoln Centerで始まったAsian Film Festivalでかかった、"Five Fingers of Death" (1972) - 『キング・ボクサー/大逆転』- とこっちと、どっちにしようか悩んだのだが、このくそ暑いなか、目玉えぐりとか見たくなかったのと、せっかくSchiaparelliのピンク見たんだし、こっちのピンクも見ないと - "Think Pink!" とか思ったのね。

客席はおじいさんおばあさんたちと、ゲイと小さい子供連れ、くらいしかいない。それでもほぼ一杯になっていた。

始まる前、画面に"Overture"とひとことだけ出て、Film Forumでかかった古今東西の名画のスチール - どれもこれも、それはそれはかっこいい - がぐわんぐわん流れていって、最後に"25th Years of Repertory"と出る。 ~みんな盛大な拍手。
ほんとにねえ、ここのRepertory(昔の名画紹介シリーズ)がなかったら、こんなに映画見るバカにはならなかったはずなのにね。

上映はフィルムではなくてデジタルで、ただ、ここのデジタルは今年の最初のほうで審査会みたいな特集("This is DCP")をやって観客に見て貰った上で判決が下されたはずで、上映するっていうことは審査を通ったってことなんだね?

画質に関していうとびっくりするくらいきれい、テクニカラーのややきわどいかんじの色合いもきちんと出てて、ただちょっと明るいかな、程度。
この作品の場合は、それくらいでちょうどよかったかも。

映画は、別にいいよね。 『パリの恋人』。
オードリーとアステアで、ぜんぶ御都合主義で、映画としてもラブコメとしてもあとちょっとがんばってほしくて、歌も踊りもそんなにすごくはないけど、でも、いいの。

Fanny Faceだろうがなんだろうが、あんなかわいい娘がグリニッジ・ヴィレッジの本屋なんかにいるもんか、とか、ファッション誌の写真家で歌って踊れて彼女がいないときたらゲイに決まってるのになんかおかしい、とかいちゃもんなんていくらでもつけられるし。
でも、それでも嫌いになれないのは、例えば目が合った瞬間に電気が走るあの瞬間とかがシャッターの音と一緒にたくさん入っているのと、オードリーがぐるって回ったりするのが素敵だから。

そういえば、"Sabrina" (1954)もこれも、あんまいけてない女の子が年寄りに拾われて立派に成長するお話だねえ。

終って外に出たら、ロビーには更に大量の老人たちとゲイさんたちが溢れているのだった。

売店にはちゃんとKay ThompsonさんのEloiseの本もちゃんと置いてあった。

あと、翌月曜日(2日)の上映時にはIsaac Mizrahiがおしゃべりしたんだってさ。

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