9.23.2014

[film] 結婚式・結婚式 (1963)

6日、「救いの接吻」のあとの夕方、シネマヴェーラの中村登特集で見ました。
家族の歴史、みたいのばっかし続くのはなんで?

伊志井寛の喜寿のお祝いで子供たちが集まってきてお祝いをするのだが、いろいろ喧嘩したり泣いたり笑ったりしながら、お祝いついでに結婚式しちゃえ、てなるファミリードラマなの。

とにかく出てくる人達がやたら豪華でびっくら。

妻が田中絹代、その子供たちときたら長男が増田順司(その妻は丹阿弥谷津子)、次男が佐田啓二、長女が岡田茉莉子(その夫は田村高廣)、三男が川津祐介、次女が榊ひろみ、四男が山本圭。
で、三男の恋人が岩下志麻で、彼女を育てた叔父伯母が東野英治郎と沢村貞子で、遺影として出てくる彼女の父は笠智衆なんだよ。

こんな大家族なんだからお父さんがいちばんえらいんだし、みんなもそれはわかってるでしょ、なのだが、わかってくれるわけなくて、当然のように子供たちは反撥するし、父は癇癪おこすし、母は拗ねてむくれるし。 でもお父さんはいちばんえらいので「しょうがないか..」て最後は負けるの。 負けてばかりのかわいそうなお父さん。

ほんとは結婚式がみっつ、だから「結婚式・結婚式・結婚式」のはずで、三男が岩下志麻とくっついて、次女がアメリカ人とくっついて、親に認められないまま家をでた岡田茉莉子はちゃんと式あげてないんだからやっとけ、と。 そりゃおめでたいけど、そんなんでよいのか。

家族の姿も結婚のありようも今とは随分違って見える昭和の風景で、それはそれでよいのだが、今の与党がわーわー求めてくるのってこんな昭和のほうなんだろうねえ、とか。(ほんとうざいわ)

カメラは厚田雄春で、屋内での引き技の切れがすごくかっこいいのだが、いっこだけしんみり寄っていくところがあって、しびれた。

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