9.05.2011

[film] Piranha 3D (2010)

8月はなんだったんだ。

金曜の晩、湿気と気圧で脳も髪もまぶたも、要は首から上が完全に死んだ状態で、最初は吉祥寺で爆音"Clean"か、渋谷で「唐獅子警察」にする予定だったのだが、どうもなんかちがう気がしてきて、これはぐさぐさがぶがぶしかねえな、ということで六本木にむかう。

エンドロールのSpecial ThanksにはJoe DanteさんとEli Rothさん(本人もでてる)の名前があって、まさにこの2名をきちんと継承したかんじの、ネイチャースプラッター教訓系ファミリードラマの佳作、だとおもいました。

冒頭、おじいさんがのんびり湖の上で船釣りしていると、地震が起こって湖面に渦ができて、舟がひっくりかえって投げ出されて、がぶがぶにされるの。 これだけのシーンに、なんでRichard Dreyfussが。(JAWSなんてもんじゃねえんだ、てこと?)

地震で湖の下にあった地底湖の間にパスができて、そっからピラニアの御先祖みたいの(ピラニアじゃねえじゃん)が大量に流れてくる、他方、湖畔の町はSpring Break(字幕では「春フェスタ」って。ファミレスかよ)で大量のびろんびろんの若者たちでごったがえしてて、さあどうする、と。

町のシェリフがElisabeth Shueさんで、その息子(たぶんよいこ)はSpring Break絡みのエロビデオを撮りにきた悪監督にくっついて弟と妹の世話をほっぽりだして船に乗ってしまって、母親と子供3人という設定はオリジナルPiranha (1978)のJoe Danteの最新作”The Hole”でもおなじだったし、先は見えるのだが、よいの。

親子兄弟 x エロビデオ撮りの(やや)どきどきと並行して古代ピラニアが大挙して押し寄せた湖畔の惨状がこれでもかと描かれて、それはそれはEli Roth風味のぐさぐさ噛みちぎり食いちぎり管とか穴にもぐっては食い破りとか、そんなのが満開で、それはがぶがぶ食肉系だけではなくて、水難惨劇系(ボートのスクリューに髪が絡まってべりべり、とか逃げようとするボートに轢かれてずたずたとか)がまんべんなく網羅されててなかなか気持ちがこもっているかんじだった。

ぜんたいにお魚ががんばってて、2万年ぶりに明るいシャバに出た魚さん達(しかもまだ稚魚)にとってはおいしそうなお肉ばっかり踊っているので、これはしょうがないかと。ぜんぶ自然現象だし。ある意味。

そういう悪意のあんまない爽快さがあって。

3Dということで、水中と水上の間で遠近あれこれあるのかと思ったのだが、そういうのよか、船上から降ってくるゲロを水面下から、とか、くいちぎられて漂うあれがぼよーんと(画面どまんなかを)漂い、それを魚ががしっと銜えるもののすぐに吐き出す、とか、やりたかったのはそういうことか、と。 でもそんなんでいいの。

あのガキは、自分と彼女が助かりたいからといって瀕死のひとを生贄にしたり、ダイナマイトで魚を大量にふっとばしたりして、いいのか? いいんだよおもしろけりゃ。

Christopher Lloydさんがすごいおじいさんになっててびっくり。テイストはあのままだけど。

もうじき本国で公開される3DDはどんなもんか。 いまんとこまったく見たくないけど。

で、これ見た晩になぜか突然発熱して、週末はほぼしんでました。

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