9.13.2011

[music] Leave them all behind - Sept.4

まだ9月の最初の土日のおはなし。

金曜日の晩になんで発熱したのかぜんぜんわからないのだが、週末のふつかかん、転がっているのは我慢ならなかったので、日曜日の夕方によろよろ外にでました。

"Leave Them All Behind"というRideのEPがむかーし、あって、ジャケットの写真がたしかJock Sturgesで、そのかんじからなんとなく夏の終わりにぽつんと何かを残して去る、ようなイメージがあって。

今回のはぜんぜんちがうよね。 内向きにこちょこちょやっているような連中はほうっておけ、みたいな。

海外にいるとこの3バンドの名前はほんとにいろんなとこで目にして、それは有名だからとか人気があるからとかそういうのではなく、そういう「渡り」の動きのなかで音楽を届ける、そういうのが基本動作になっているバンドなのだと思っていて、向こうのライブ好きはそういう要素で会場に足を運ぶことが多いし、そういうのの積み重ねでここまできた、というのはほんとうにえらいとおもう。

なので、この3バンドを一緒に、一遍に見れる、というのはそれなりにすごいことなの。惑星直列みたいな。 わかっているよね、と。

会場に辿りついたのが6時過ぎで、当日券で入った時には、まだMonoをやってた。
もうずいぶん昔に、なにかの一時帰国のときになにかの前座で見た気がしたのだが、あのときよか格段にぶっとい、ばりばりのがんがんになっていた。 成長するものなのね。

それからBoris。 先のことを考えて階段のとこに座ってみてた。
Borisは、昨年のSunn O)))と一緒にやったALTARのとき、Brooklynの寺院で、電源が飛んで警官隊に包囲された、あのとき以来か。
バンド形態がちがうからだろうか、ぜんぜん違って聴こえた。

なんか美しいし。きれいだし。
時折鮮烈に刺さってくるバスドラとスネアがまじめに律儀に穴を掘り続け、突然なにかが決壊して怒涛のノイズがなだれこんでくる。 
きらきらした導入部の美しさと雪崩れこんでくる轟音の美しさ、どちらが美しいとか、どちらが正しいとか、そういうことではなく、この均衡とコントラストをもたらすのは、音を思いっきり叩きつけて統御しようとする強靭な力と、そこに向かう意志に他ならなくて、例えばジャームッシュを魅了したのも、彼らのそういうところなのではないか、とか。

トリはEnvyで、貼ってあった幕には、"I fly this day with the crooked wings"とあった。

こちらもBorisと同様、なにかに立ち向かおうとする意志と共にある轟音、Voiceが入る分、やや情緒的なかんじがしたが、それでも、音量も含めて圧倒的であることに変わりはない。
飛びたつことに対してなんの躊躇も撞着もない、言い訳もしない、羽根が壊れていようが腐っていようが、たったひとりでも、おれはやる、さいなら、そういう潔さが漲った、ひたすら強い音。 
強くあろうとする音。

なんとなく東映任侠映画みたいなかんじもあるのだが、あれってぜったいグローバルスタンダードだからね。 よいいみで。

そういうようなところも含めての"Leave Them All Behind"というのがようくわかる晩でした。

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