9.30.2011

[film] Two Weeks in Another Town (1962)

BAMの"The Complete Vincente Minnelli", 土曜日の"The Bad and the Beautiful" (1953)は、晩の9:30の回があったのだが、ホテルに着いたのが8:30過ぎで、やっぱし諦めた。

日曜日はなにがなんでも、ということでこれを。

ちなみに朝ご飯は、Carrol GardensのButtermilk Channelで、パンケーキとFried Porkchopをたべた。  ここのは、ほんとになに食べてもおいしい。
Fried Porkchopは、とんかつとはかなり違った。 Fried Chickenがチキンかつとちがうのとおなじか。

Buttermilk ... の待ち時間(45分)に近所のBlack Gold Recordsにいく。
小さくて暗めのお店で、レコード(アナログのみ)と骨董とコーヒーを売っている。 

http://blackgoldbrooklyn.com/

もしたんまりお金があって道楽で店をだせるなら、こういう店作るよねえ、ていうかんじのとこなの。
アナログ、まじめに掘っていたらしぬかも、の予感がしたので、なにも買わずに切りあげました。

Buttermilk... の後で、これもいつものBook Courtに行って、Cousin Corinne's Reminderと、もう1冊、よくわからん独立系地下出版ぶつを買った。

で、そのまま歩いてBAMまで。 日射しが強くて、なんでかセミが鳴いてた。

BAMで見たこれの邦題は、『明日になれば他人』。 よくわからんが。

神経を患って療養中の俳優(Kirk Douglas)が、かつて多くの作品を一緒に作った監督(Edward G. Robinson)からの手紙でローマに呼ばれて、戻ってきたらどうだ、とアテレコのDirectionを任される。 自分が壊れる元をつくった撮影の現場なのでぴりぴりしていたのだが、過去の作品を見返したり(ここで上映されるのが、前の日に上映された"The Bad and the Beautiful"なの)、ローマ娘と会ったりするうちに良くなったり、大金持ちに囲われてぎんぎんのかつての恋人(Cyd Charisse)に会って悪くなったり、そうしているうちに映画監督が心臓発作で倒れたり、いろんなことが起こる。

コスチューム(by Walter Plunkett )もデコールも、なにもかもとてつもなくゴージャスでかっこよくて、溜息しかでない。 出てくる人たちはみんな大人で複雑で、恋の視野外にいるような他人なんてどうでもよくて、Another Townでの2週間の濃厚な時間と感情の揺れ - それは現在の自分を作り支えてきた過去の時間の反射としての濃厚さでもある- をあるときはきめ細やかに、あるときは怒涛の勢いで描きだす。 最後の暴走シーンのとてつもないこと。 
こうして、Kirk Douglasの横にぴったり寄りそうカメラを通して、この時代の大スターがどんなに輝いてて、しかし同時にどんなに壊れていたかを知るの。

LondonのNPGでみたハリウッド黄金期のポートレイトの展示でもおもったが、ぜんぜん別の生き物だよねえ。 実際はどんなにしわとかしみがすごくて、修正まみれだったとしても。

で、こういうの見ると、"Somewhere"がどんだけ浅くてしみったれていたか、それが現代の俳優さんのアトモスフィアに共通したものであるにせよ、ほんとにいつからか、どこからか世界は貧しくなってしまったのだなあ、って。

この特集、しみじみぜんぶ見たいねえ・・・

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