8.16.2011

[film] Monsters (2010)

8月6と7の週末は、お墓参りに行って、晩は銚子の花火大会だった。あんず飴は2本。全体に低調。

12日の金曜日にシアターNでみました。
昨年、NYのSunshine Landmark Theaterで予告を見てから、ずうっと見たかった怪獣映画。

6年前にNASAが打ち上げた探査船が地球外生命体のサンプルを採取するが帰還の直前に消息を絶つ。 その後、突然でてきたそいつによってメキシコの半分がInfected Zoneとして立ち入り禁止になって、お話はメキシコから社長令嬢を連れて帰るように言われたカメラマンと令嬢のZone超え〜アメリカまでの旅を描く。

想像していたような怪獣がのしのし支配して、ひとを喰ったり暴れたりするような映画ではなくて、突然怪獣が入りこんでしまってそこにいる世界をすたこら横切っていくロードムーヴィーだった。
怪獣はちょこちょこ出てくるが、それは食うか食われるかの命懸けの遭遇、というよりもいろんな痕跡や傷跡を残す/残していくなにか、世界を壊したなにか、というより壊れた世界を作ったなにか、として、そこにいる。 侵略者としてのAlien、というよりも、幽霊や妖怪のようにそこらに漂っている怪獣たち。

なので、期待していたのとはぜんぜん違うテンションがそこにはあって、それは賛否あるのだろうが、たぶん意図したものに違いない。
怪獣がいて、Infected Zoneがあって、そこを抜けて帰らなければいけない、とする。
男には別れた妻のとこに子供がいるし、女には婚約者がいるし。

でも、本当になにがなんでも、這ってでも帰らなければいけないかというと、そんなこともないの。
だからZoneの手前で飲んだくれてパスポート盗まれてもあんま動じないし、そいつが目の前に現れてもそんなに慌ててパニックになることもない。もうちょっと焦れよ、早く動けよ、とかいらいらするが、怪獣のいる世界では、そういうもんなのかもしれない。

土地のほうも、立ち入り禁止区域なのに普通にひとはいるし、Zoneのむこう、大要塞が築かれている壁のむこう側(=アメリカ)に漸くたどり着いても、誰もいなくて、狂った老婆が歩いているだけだったりする。 軍は呼べば救助にきてくれるようなのだが、そこで明らかになったのは、封じ込めは失敗していた、ということだったり。

これをいうのは野暮、というものだろうが、ここで描かれた世界と311以降の世界は、わかりやすいくらいにわかりやすく、繋がっている。 原爆水爆以降に登場したゴジラと同じように、Deadly Virusや放射性なんたら以降に登場した"Monsters"。 

ゴジラは、Oxygen Destroyerで退治できた。 今度のは ... 


0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。