7.26.2015

[film] Domicile Conjugal (1970)

20日のふたつめ。 アントワーヌ・ドワネルものの4つめ。

『家庭』。英語題は、”Bed & Board”。

我らがアントワーヌ・ドワネル(Jean-Pierre Léaud)はお花を染色する怪しげな仕事をしつつ、未だにマドモアゼルと呼ばれてしまうクリスチーヌ(Claude Jade .. 脚がきれいー)とは結婚してて、変な住人がいっぱいの長屋みたいなアパートで幸せに暮らしている。 クリスチーヌは妊娠してて、アントワーヌはやっぱしまともな仕事につかなきゃいかん、ということでアメリカの水力事業会社(?)にてきとーに(手違いで)入社して船の模型で毎日遊んでいる(いいなー)。

子供も無事生まれて、クリスチーヌの日々の関心がそっちに向かってなんかつまんなくなったアントワーヌは、仕事場に見学にきた日本人女性キョーコが気になって、彼女と付き合うようになるの。
エキゾチックな東洋女性の権化のようなキョーコの謎の魔力にやられてアントワーヌはされるがままへちまのへろへろにされてしまい、それを察知したクリスチーヌはかんかんで別居状態になるのだが、まあなんかぜんぶ自業自得だからしょうもない。

キョーコのおもてなし和食とか、どこで習得したのか強烈なおばさんイントネーションとか、笑うというよりなぞなぞたっぷりでたのしい。 どうやってああなったのか? ていうかあれだと日本人でもつきあうの難しいかも。

前作まで一生懸命だった仕事も恋もひと段落して、今度はご近所さんとか友人とか、そして勿論「家庭」 - そういう周辺とか「社会」ひととおりを通して見た - でもやっぱしなんか不可思議な「家庭」のありようと、でもやっぱし恋をしなくていいのかアントワーヌ、おまえはそんな安泰だの安寧だのそういうのを手にして、それで終っちゃっていいのか? とか疼いてどうしようもない本能のまま、じたばたどたばたホームコメディが炸裂して楽しいの。

すばらしいのはアントワーヌ・ドワネル = Jean-Pierre Léaudのそういう問いに対する惑いをこれぽっちも隠そうとしない、演技なんてどうでもいいところで現れる生々しい表情や挙動ではないか。
赤ん坊が生まれてもぜんぜん父親の表情にならない、なろうともしないアントワーヌの無邪気さについてフェミニズム批評の側からたぶんいろいろ言うことはできるのだろうが、彼の生い立ちとか考えてあげればわかんなくもないし。 なによりおもしろいんだし。

あとはベッドに並んで本を読む有名なシーンは、ちゃんと刷り込んで、真似をしよう。

これ、”Boyhood” (2014) よか長いしえらいことよね。

「逃げ去る恋」はまたこんど。

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