10.27.2020

[log] 10 Years

このサイトで書き始めてから10年が経っていることに気づいた。10年で2800本くらいあるのな。 偉い、とか感謝、とかそういうことよりも、そろそろ飽きてきたのでやめるとか、突然くたばって止まるとか、そういうことがあってもおかしくないお年頃になってきたので、この辺の区切りでなんか書いておきたいかも。 ということで少しだけ。

ここの10年間の前には、mixiの日記に5年くらい同じような - どこ行ってなに見たとか聴いたとかの感想とかもやもやとか - しょうもないことを書いていて、その前には音楽ライターの鈴木さん個人の掲示板に - いまにして思えばほんと失礼極まりない - 同じようなのをポストしていた。その前はというと、ネットもメールもまだまだだったので、頼まれもしないのに知り合いの人達に手紙を書いて送りつけていた。

乗っけるメディアは手紙 → 人の掲示板 → コミュニティサイト → ブログと変わってきて、でも今のここのは(コメント欄を閉じているし参照リンクも殆ど貼らないので)ブログなんてものではないただの感想たれ流しで、いまの時代にあった他のやりようみたいのも探せばあると思うのだが面倒くさいのでほったらかしている(うちに10ねん)。  少し昔だったらこういうのは大学ノートの束が本人の死後に押入れから発見.. のような類のやつなのだろう。でもわたしの手書き文字は時としてわたしにも読めないやつだったりすることがあり、それでは備忘の機能を果たしてくれないのでどうしても電子で吹き溜まってくれるこういう場所が必要になる。(それか思いきってzineとか)

書いている中身は - たまにこの映画見ていたっけ? などを確認するのに昔の文章を検索して見たりすると底抜けに稚拙でどうしようもないことを平然と書いていることに愕然として、そういうのを含めての備忘だから仕方ないにしても、このバカは.. ってうんざりして、でも今の自分が過去の自分にそう思うってことは少しは成長しているのでは... と思いたくなるときもあるが、そんなおめでたいことを思ったりするバカに成長なんてあるわきゃないし -  なのでたぶん、ここ30-40年くらいはあまり変わりばえしないバカの駄文のままで来ている、と。

自分以外でこれを読んでくれている人達は、手紙時代からそんなに変わらないたぶん4 - 5人で - 名前も顔も知っているそれくらい - 書いていくことで友達が増えて世界が広がるなんてSFだと思う -  いまもその人たちに読んでもらうことを少しだけ頭において書いている。今年のロックダウンの期間中はみんな暇だったからなのかアクセスカウンターの数字がたまにえらく上がったりしてびっくりしたが(おそらくカウンターのバグ)、それでもここに定期的に来てずっと読んでくれている人って世界で10人、もいないのではないか。アクセス動向の解析なんてしたことないけど。

備忘、といっても現在の自分のありようによって備えようとするなにかは変わっていくのだろうし、最近はとめどなくダムの放水みたいに昔のこと手前のこといろんなことを忘れ続けているので中味はほんとに空っぽになってしまう懸念があって、そうなるとこんなのを読んでくれている人達にはごめんさない・ありがとう、しかない。ほんとうに。

元々ずっと音楽とかライブのことを書きたかったのだが、今の音楽ってストリーミングとか膨大にリリースされる新譜とか、流通の根本から昔と違ってしまってこれらに深く入り込む時間も余力も覚悟もない。これっておそらく、(アーティストへの「ケア」みたいなところも含めて)音楽「産業」が勝利した、ということなのだろうか(← 過去に散々軽蔑してきた新しい流れについていけない年寄りの言い草..)。 聴くのもライブに行くのも好きなので書いていきたいけど、関わり方はやや変わってしまったかなあ、って。

映画は、英国に来てしみじみ改めて思うけど、見ていない作品 - 女性監督のとか - が新旧多すぎて自分がこれまでに見てこなかった/見てこれなかった世界について感じたり考えたりすることが多いので、いろんなジャンルの中ではいま一番見たり/書いたり、をその紹介も兼ねて繰り返している。日本の洋画興行の邦題も含めたマーケティングのひどさについて文句を言うことが多いが、これって遥か彼方の昔から業界の体質のようなものとして代々受け継がれ醸成されてきたものの一部だと思っていて、これがそのまま昨今のメジャー系はアニメ、マニアック系は映画秘宝、女子系はほんわか、みたいなわかりやすい図式に集約展開されている気がする。(彼らの)経済的にはおいしい構造でありモデルなのかもしれないが、シンプルに気持ちわるいのでどこまでも抵抗していきたい。

気持ち悪いといえばいまの日本という国ぜんぶがそんなふうに幼児化の果てに悪辣になっていて、もうじき4年経ってそろそろ帰国の話も出てくるので憂鬱でたまらない。帰ってこなくていい、って言われるなら喜んで残りたいわ。どうせ帰ったらお金もなくなって本も買えなくて図書館は企業のサービス提供型になってて本は読めない、映画館は寄りたくない、どこにも行けなくなる。そういうのに備えていまは古本をせっせと買い込んでいるところ。ああかみさま。

でもまあとにかく、これからもこんなふうに書いていければと思っているので、適当にお気軽におつきあいくださいませ。 

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。