7月15日、水曜日の晩、シネマヴェーラのAnthony Mann特集で見ました。邦題はそのまま『サイド・ストリート』。
監督Anthony Mannにとっては最後のノワール作品で、主演はFarley GrangerとCathy O'Donnell。Nicholas Rayのデビュー作、”They Live by Night” (1948) - 『夜の人々』のふたりで、これが日本で公開された1988年に有楽町スバル座で見てぼろぼろに泣いて、映画でこんなに泣けることってあるんだーと自分でびっくりしたあの作品のあのふたりによる2作目。 ”They Live by Night”はHoward Hughesが気に入らなくてお蔵入りになりそうだったところ、MGMが今作でふたりを再フィーチャーしたのを聞いて、慌ててリリースしたものだそう。(あんなすごいデビュー作なのに..)
全編NYの街中でロケをしていて、NYを舞台にしたノワールや犯罪映画がよくやっているように冒頭にNYってこんな街なのさ、の紹介がはいる。
身重の妻Ellen (Cathy O'Donnell)を抱えて生活が苦しくて郵便配達をしているJoe (Farley Granger)は配達先の弁護士事務所でちらっと見てしまった$200くらいを盗もうとしたら思っても見なかった$30000が手に入ってしまい、黙って隠れていればよいのに息子が生まれたからって、わざわざ一部を返しに行ったりしたもんだから当然のように狙われて、金の出処や隠し場所をめぐって次々と殺人が起こって、やくざと警察の両方から追い回されて大変な目にあうの。
最後はダウンタウンで結構大がかりなカーチェイス - 通りを疾走していくのを上から撮る - があって、Trinity Churchになだれ込んでの銃撃があり、ああまたFarley Grangerは.. ってハンカチを出そうとしたら大丈夫になった。死ななくてよかった。
すごくどうでもいいことだが、今も残る3rd AvenueのP.J. Clarke's(ダイナー)が”Clarke’s Cafe”っていう名前でちょっとだけ映る。ここのハンバーガーが自分にとっては世界の3本指でー。(食べたいなー)
それにしても中心のふたりは一緒にいるだけでなんか光が浮かんでくるような。自分が何かの病気なのか。
The Tall Target (1951)
7月15日の晩、↑のに続けて見ました。 “TTT” - 邦題は『高い標的』。
1861年2月、NY市警のJohn Kennedy (Dick Powell)はかつて護衛をしたリンカーンがワシントンD.C.での就任演説に向かう途中で暗殺される、という情報を得て上に報告するが誰も相手にしてくれないので職を辞して単身列車に乗り込んで暗殺阻止に向けて動き出す... という今もふつうに、どこにでもありそうな要人警護サスペンスアクション。
実際に列車に乗りこんでみれば、周りはガチの南軍支持者だらけ、客車にいる全員がやらかしてもおかしくない状況下で、D.C.に直接向かわずボルチモアで降りて演説するという情報が入ってくるとさらにてんやわんやになって、狭い車内での乱闘で殴っては殴られて気を失ったり、でも列車はちっとも止まってくれず、車窓に書かれたメッセージなんてわかるわけないじゃん、とか思うのだが、ここでケネディががんばらなかったらリンカーンは.. って思うとやはりみんな熱くなってしまうのだろう、か。
アクションものとしては列車のなか、客室や車両が変われば人も含めて別世界、というのを主人公の徒労感も含めてうまく表現していたと思うが、遠くて果てのないかんじがちょっと疲れたかも。
最後にリンカーンも横顔だけ出てきてなんか喋るのだが、いい気なもんよね、って少しだけ思った。
そんなことよりリンカーンから代々積みあげてきた遺産を台無しにして、世界中に害悪を撒き散らしているあのでぶをどうにかしてほしい。
7.23.2026
[film] Side Street (1949)
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