10月4日、土曜日の晩、Royal Festival Hallで見ました。
“The Testimonial Tour”と題されたEdwyn Collinsお別れのライブ。2005年に梗塞で体の自由を失ってからもライブは続けていたがもう.. ということなのだろう。本当にありがとう、おつかれさまでした、しかない。
これの前日はRefusedの解散ツアーのライブだったし、いろいろ終わりの季節の予感。
チケットは5月か6月に発売になって、でも発売日にミスしたら前方は簡単に埋まってしまい、それから数ヶ月間、辛抱強く毎日チェックしていたら前から2列目が釣れた。こういうこともある。
さて、Orange Juiceとの出会いというと亡くなられた渋谷陽一氏のサウンドストリートで”Simply Thrilled Honey”が流れたのが最初だった記憶がある(いや、その前に買って聴いていたか?)。徳間からでたRough Tradeのコンピレーション盤”Clear Cut”の紹介で、他にはThe Fall、The Raincoats, Delta 5なども流れた(NHK FMで)。しばらくして輸入盤の7inchを買って、イルカが飛んでいる1st “You Can't Hide Your Love Forever” (1982)も買って、これは同じプロデューサーAdam KidronによるScritti Polittiの1stと並んで、自分の恋愛に対する基本の態勢を決定づける1枚となる - よくもわるくも、たぶん相当だいぶわるい方に。あと更にはスタックス・ソウルへのゲートウェイにもなったのよ。
そんなふうに聴きこんでいながら、彼の初来日のクラブチッタは用事があって行けず、ようやく見ることができたのは2010年頃の100 clubで、今回が2回目で最後のライブとなる。
物販にはPostcard Recordsのシンボル猫のTシャツ、トート、プリント、コップなどが並んでいて、珍しくバカ買いしてしまった。2018年にエジンバラで”Rip It Up: The Story of Scottish Pop” っていう企画展示があった時に行って買っただろ(と、今になって思いだす)。
バンドはG2, B, D, Key (+Sax)の5人、知っている人がいない若い編成だったがギターの刻みと弾みが気持ちよかったので十分。Edwynは杖でマイクスタンドまで歩いていって座って歌うのだが、まったく問題なく、本人もだいじょうぶだろ?って何度も客席に確認していたが、よい声が出ていた。
1曲目で”Falling and Laughing”〜”Dying Day”をやる。「1980年の、ちょっとインディーぼいやつね」だって。”The Wheels of Love”ではDennis Bovellとデュエットして、本編ラストの”A Girl Like You”ではPaul Cook御大がドラムスで入り、コーラスにはなんとVic Goddard - もうほんとおじいさんだねえ - が入る。
いちばんよかったのは”Intuition Told Me (Part 1)” 〜 “Simply Thrilled Honey” 〜 “Consolation Prize”の流れだろうか。ぜんぶばりばりに歌えていろいろ蘇って涙ぐんでしまえる曲たち。これに続いた2ndからの”I Can’t Help Myself” 〜 “Rip It Up”も悪くはないのだが、いつもあのバカにしたような邦題がチラついて今だに腹立たしさが。
アンコール、ソロから2曲やった後、バンドメンバー紹介をして、ここで再びゲストがはいる。なんとOrange JuiceのオリジナルメンバーのJames Kirkがギターに、Steven Dalyがドラムスに。まったく予想もしていなかったのであわあわする。フリッパーズギターの2人が突然同じステージに立つようなもん、と言ったら通じるだろうか。彼らが入って”Felicity” - Jamesの曲と、”Blue Boy”を。”Blue Boy”のミドルで炸裂するギターをJamesが思いっきりためてがしゃーんてやっているのをみてじーんとした。
人が亡くなるのと同じく、自分が大好きだったバンドもいつかは活動を停止したり解散したり消滅したりって、まあ当たり前のことではあるのだが、こういう形で終わりを見ることができてネコ土産も買って帰れて、って40年前の自分には想像できることではなかったねえ。 それがどうした? だけど。
10.06.2025
[music] Edwyn Collins
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