9.28.2026

[film] Pulp: What Do You Do for an Encore? (2026)

9月19日、土曜日の夜中、22:40からBFI IMAXで見ました。たぶんこの日この1回きりの上映。

OASISのライブフィルムもまだやっているようだったが、そんなのよかこっちだろう、って。製作・配給はMUBIなので、もう配信で見れるのだろうか。 監督はアニメーション”Sing” (2016) などのGarth Jennings。

マチネで見た”Man to Man”に続けてこの日の晩も演劇を狙って、その後でこれを見に移動するつもりだった。候補はふたつ、Josh O'Connor主演の”Golden Boy”かMark Rylance 主演の”Tartuffe (Remixed)”か、だったのだが、オンラインで座席に一瞬の空きが出たタイミングは確認できたものの移動中だったりして(ロンドンの一部地下鉄ではいまだに通信が)うまく繋がらないままどちらもダメになって、仕方がないので、BFI Southbankで18:40くらいからClaude Chabrolの – BFIでもChabrol特集をやっている - ”L'Œil du malin” (1962) – “The Third Lover”を見て、22時過ぎにIMAXの方に移動した。

Pulpの2025年のツアーのロンドンO2アリーナでのライブ映像を中心に、バンドヒストリーを網羅したもの。バンドは2024年の再起動の際に愛に溢れた分厚い歴史本も出していたし、こういうのまで追っかけて見たいPulpのファンであれば全て知っているようなことだらけだろうし、と思ったらやはり客席はそんなに埋まっていなかった。予告でかかった”George Michael: The Faith Tour”にみんな立ちあがって熱狂していた。

ライブで披露されていく代表曲の合間にいろんな過去のエピソードや映像、インタビューが挟まっていく構成の98分で、最初の方で紹介された結成前のJarvisの”MASTERPLAN”が楽しい。髪の毛はIan McCulloch、顎はHugh Cornwell、眼鏡はElvis Costelloを目指す(しかない)、だって。

わたしはPulpのそんなによい聴き手だったわけではなくて、Britpopの流れのなかで出てきたバンドのひとつ、くらいに軽く見ていたのだがバンド結成は1978年のシェフィールド… ということは、おおCabaret VoltaireとHuman Leagueと同期(CabsとHLの間)なのかー、とあの妙に下世話にこてこて作り込んだ - あえて100%から外す - かんじに納得して、そしたらこの映画の彼の言葉や振る舞いあれこれがいちいち腑に落ちてたまんなくなって、O2のライブも少し無理して行けばよかったかな、って。前年のバルセロナのPrimaveraのステージ - あれはすばらしかった - で思い知ったからよいか、って思ってしまったのばか。

後半はライブ映像の比重が増して、2023年に亡くなったベーシストSteve Mackeyへの追悼と、これから.. みたいなことも語られるのだが、思春期のこと、大人になっても続いていくもやもや、知らない向こう側のこと、いわゆるアートと社会のこと、イギリスの社会で生きる - 危なっかしく、でもどうにか渡るようにやっていくこと、そんなみんなCommon Peopleへの思いがぐじゃぐじゃのダンゴで固まって転がっていく - 編集が面倒で結果的にそうなっただけなのかもだが、なんておもしろく唯一無二のバンドなのでしょう、と唸らないわけにはいかず、そこまで来てから”What Do You Do for an Encore?”って尋ねられるの。そんなの「最初からやり直し! 校庭10周!」しかないよね。

終わったら当然地下鉄はきれいに終わっていて、雨も降っていて、バスを乗り継いで帰った。じっとりした雨のなか深夜に乗り継ぐバスから見えるロンドンの景色もまた懐かしくてー。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。