8月11日、月曜日の晩、Savoy theatreで見ました。
看板には大文字の”BURLESQUE”の下に”A BIG NEW MUSICAL”とある(”BIG”のとこがピンク)。
2010年に公開されたアメリカ映画 “Burlesque” - Christina Aguileraが映画デビューを飾り、Cher, Kristen Bell, Alan Cumming, Stanley Tucci, 等が脇を固めた今思えばなかなか豪華なキャスト – をミュージカルとしてリメイク(映画で使われた楽曲の他にSiaのとか新しいのも加えられたり)したもので、映画版の監督だったSteve Antinが制作を、Christina Aguileraは楽曲提供だけでなくExecutive Producerも勤めている。 初演は昨年のマンチェスターで、英国をツアーしてWest Endまで来た、と。
プログラムの冒頭には、ヴィクトリア朝時代のロンドンで隆盛を極めたバーレスクが大西洋を渡ってアメリカで様々な様式を取り入れて発展し、2010年の映画になり – この映画の辺りからいろんなのが膨らみ始めたのかな? - 再び源流のロンドンに戻ってこれて嬉しい、というようなことが書いてあって熱い。そしてステージも。
オハイオの小さな町の教会で聖歌を歌うAli (Jess Folley)は声がでっかすぎてはみ出してばかりなのでシスターのMiss Loretta (Todrick Hall)はAliの母親Theresa – Tess (Orfeh)がいるらしいNYに行くことを勧める(Theresaの手紙の住所はAvenue Bだって)。
NYのBurlesque Loungeに着くと個性的なシンガーとかダンサーばかりで、Tessに話をしようとしても相手にしてくれず、声をかけてくれたバーテンダーのJackson (Paul Jacob French)のところになんとか泊めてもらい、Loungeのウェイトレスとして雇ってもらって、そこからのしあがって、Tessの元夫のせいもあり潰れかかっていたLoungeを盛りあげていくの。
2010年、公開当時にNYで見た映画版はAli (Christina Aguilera)の成功とラウンジの経済的困窮を救う話が真ん中にあった気がしたが、ミュージカル版は、個々のシンガーやパフォーマーの威力・破壊力と、それらが混然となってショーとしてのバーレスクはこんなに目が回るくらいすごいんだおらぁー、というのを直球で見せて問答無用。 演出してコレオグラフして楽曲の一部を書いて、バーレスクのMCのSeanとMiss Lorettaの二役までこなすTodrick Hallの力が大きいと思うが、ドラマとショーのダイナミクスが見事に繋がって飽きさせない。 始めは声の大きい(ほんとに大きい)だけの娘だったAliが、NYに来て、Jacksonと恋におちつつ自分の声を堂々と響かせる場所を見つける話と、身売り話程度ではびくともしないプライドのシンガーやダンサーたちの強さが絡まり、終盤のノンストップの煌めきときたらちょっと見ないくらい。
歌と踊りと衣装に加えて、でっかい音(見えないが生バンド・オーケストラがやってる)とがんがんのライティングでも圧倒されるので、そういうのにやられたい人はぜひ。
The Empire Strips Back: A Burlesque Parody
8月14日、木曜日の晩、HammersmithのRiverside Studioで見ました。
2011年、オーストラリアから始まって、世界各地でやってきているショーで、ロンドンのも行かなきゃ、と思いつつ延ばし延ばしにしていたら終わりに近づいていたので、取った。またそのうちどこかでやるのだろうが。
SWの『帝国の逆襲』だけでなくSWサーガ全体をパロディにしたバーレスク/ストリップショーで、宇宙のごろつきや変態が群れをなしてやってくるSWの世界ならネタには事欠かないので、ふつうにおもしろい。
最初がTauntaun(ペギラ+カンガルー) - なかなかかわいい - で、防寒具を着ていたダンサーが脱いでいく。次がLandspeederの洗車で、やはり脱いでいく。こんなふうにStormtrooperでもなんでも、鎧やコスチュームを纏った女性がとにかく脱いだり脱がされたり、という趣向でHan Soloは男性ダンサーで、チューバッカは脱がないけど、皇帝パルパティーンは脱がされて、皺皺のボディスーツにびろびろの袋を垂らして晒していた。
ほんもんのストリップには行ったことがないし、バーレスクスタイルのイベントはあるけど、バーレスクど真ん中のは行ったことないかも、なのでこれがどれくらい正統なものなのかはわからないが、脱ぐのはどれもすっぽんぽんの手前で止めていた。
あと、でっかい被り物ででてきたJabba the Huttはなかなかかわいくて、やらしく舌をびろびろさせつつ、映画と同じように首を締められてしまう。あのかわいさにはちょっと愛をかんじた。
セクシーなダンスを楽しむのがメインであるなら、ダンスは見事で素敵だったが、「パロディ」のところはもうちょっとがんばれば? だったかも。もっとしょうもなくもっと卑猥にできるネタはあるはず。
MCはLando Calrissianの自称甥という人がやっていて、客席にいろいろ聞いていったりするのだが、レイアかパドメか、の比較(何の?)ではパドメが圧倒的に勝っていた。そうなのかー。
あ、Yodaは最後に出てきてラップを披露していた。ちょっとふがふがして修行が足りていなかったかも。
ネタが刷新されたらまた行ってもいいかも。
8.16.2025
[theatre] BURLESQUE: The Musical
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