8.11.2025

[film] Weapons (2025)

8月9日、土曜日の晩、BFI IMAXで見ました。 週末の興行収入で1位だったそうで。

この日は朝までクラシックのライブを聴いていて、家に戻って約2時間寝て軽く食べて、お昼にBFIで”Elio”(2025)を見て、その後に、Curzon MayfairでRe-releaseされた”Sense and Sensibility” (1995)を見て、どちらもすごくよかったし、でも結構へろへろになって、でもなんとなく20:45の回のを取ってしまった。

ホラーは苦手なのでそれなりの覚悟がいるのだが、疲れていたので効かないかも、とか思って。ちなみにこの夏のもう一本の話題のホラー”Bring Her Back” (2025)は、予告だけで怖すぎて見れない。怖い時のSally Hawkinsって、なんであんな怖いの?

ネタバレしない方がよいと思うので、がんばってみる。けど肝心のところは映画の中でもあまり明らかにされていないような。

作・監督・共同プロデュースはZach Cregger。彼の”Barbarian” (2022)は未見。”Companion” (2025)では制作に関わっているのね。

ペンシルバニアのある町のある晩、2:17amに、地元の小学校の生徒17人が起きあがって自宅のカギを開けて外に飛びだしてどこかに走り去ってしまう。町の監視カメラには両手を広げて、「ぶーん」の恰好で走っていく子供たちの姿が記録されている(このイメージが素敵だったので見た)。いなくなった子供たちは3年生で、全員が同じ担任Justine Gandy (Julia Garner)のクラスの子で、クラスの中でいなくならなかったのはAlex (Cary Christopher)というおとなしそうな子だけ。

警察は勿論、JustineとAlexを聴取するのだが、何も出てこなくて、学校はJustineを休職させ、Alexを別のクラスに移動させて一ヶ月が過ぎた、というところから始まり、主要登場人物(Justine – Archer – Paul .. 等)を中心にチャプターが区切られて、そのなか、そのチャプターの終わりに少しづつ新たな事実や出来事が追加されて転がっていく、という形式。連続ドラマを繋いでいくような。

謹慎処分になったJustineはしんみりしょんぼりしているのかと思ったら逆で、酒屋に行ってウォッカの大瓶を抱えてぐいぐいやっていたり、妻あり警官のPaul (Alden Ehrenreich)と夜遊びしていたり、懲りないというかそういうキャラで、彼女のそんな挙動を見ていた保護者のArcher (Josh Brolin) - 息子が行方不明になっている – はいい加減にしろよ、って彼女を問い詰めていると、遠くからぶーんって走ってきた血まみれ顔の校長のMarcus (Benedict Wong)が突然襲いかかってきて…

あと、父兄からも学校からも散々言われたJustineが下校して自宅に帰るAlexの後をつけて、彼が入っていった家を外から見てみたら、すべての窓に新聞紙が貼られていて、その隙間から中を覗いてみると人影のようなものが見えて、そのがらんとした家にPaulが追っかけてぼこぼこにしたヤク中でホームレスの若者が入りこむと…

最初にとんでもない、ありえないような事件が起こり、それを追っていく過程で、ちょこちょこ変なことが続いたり見えたりして、どういうことなんだろう? って近寄ってみたら、最後におっそろしいことが起こって謎どころじゃなくなる。

おっかなくてやれやれ(疲)、になるのだが全体の謎 –誰がなんのためにこんなことを.. は明らかにされないので、それらは後続ので、ということなのか。 最初は”IT”みたいなやつ? と思って、たぶんそれに近いかもだけど、あれよりも掘りがいはあるようなないような… そこもまだなんとも。

子供が失踪してしまった謎を解く、というサスペンスが中心にあって、中核にあるものがどれくらい怖いやつなのか、その怖さはホラーというよりゴア描写で示されて、もちろん結構怖いのだが、場内からは結構笑いが起こって、クライマックスでは爆笑になっていた。中心にあるものが明かされない状態でとてつもない流血・暴力沙汰が出るとなんだかおかしくて笑うしかなくなる、ということなのか。

ふつうこれだけの規模で失踪事件が起こったら、先生も残った子供も相当に調べられるはずなのに、それがされなかったか、見つけられなかった警察の無能さをどうにかして、というメッセージもあるの?

“The Assistant” (2019)でセクハラに巻きこまれるかわいそうなアシスタントを演じていたJulia Garnerが、更にしんどいことに巻きこまれるのか、と思っていたらそうでもなくて、そういえば彼女、こないだの”The Fantastic Four: First Steps”ではSilver Surferをやっていたねえ。

そしてJosh Brolinの不屈の芯。さすがThanos。

ピーラーとチャイムとヌードルスープ缶は、物販に出したら売れるよね。

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