9.06.2014

[log] LAそのた1 - August 2014

ありえないくらいに時間がなさすぎ。
代々木公園のあたりをお散歩したら会社休めるようになるかしら。

行き帰りの機内で見た映画とか。

Draft Day (2014)
Kevin CostnerがNFLのクリーブランドのチームのGMで、ドラフトの日の朝から運命の瞬間 - 選手指名 - までのばたばたを追う。 ドラフトは新人選手を順番に拾っていくだけではなく、指名権そのものも取引可能で、その取引材料には今後数年間の指名権とか既存選手とかも入れることができて、要はこの日の決定がチームのその後数年間とか、当面のNFLの勢力地図とかをがらりと変えてしまう可能性もあって、そこにオーナーの思惑とか現場の選手やコーチの士気とか、地元ファンの期待とか、全部がとぐろを巻いて圧し掛かってくるから大変で、だからドラマとしてはおもしろいったら。

で、Kevin Costnerは先代GMで伝説だった父の跡を継いだ後、あまりぱっとしていなくて、でも元々シアトルが取ろうとしていた期待の新人を獲得できるかもしれないチャンスがきて、オーナーとか一部の周辺は盛りあがるものの本当にこいつを獲得してよいものかどうか考え始めて、決断の時は迫って、で最後のおおばくちが。

全米各チームのGM同士のやりとりは当然電話(画面分割)で、さくさく動いていくのだが、その駆け引きのおもしろいことスリリングなこと。特に土壇場の最後の10分くらいの展開なんて手に汗握るの。 扉の裏でこそこそねちねち行われる日本のと比べるとこっちのがやっぱしすごいよね、と。

NFLもドラフト制度もぜんぜんわかんなくてものめり込めるの。 監督はIvan Reitmanさんでした。


Fading Gigolo (2013)

邦題は「ジゴロ・イン・ニューヨーク」だったか。

監督はJohn Turturroさんで以前BAMで行われた"Romance & Cigarettes" (2005) - おもしろかった- 上映のときのトーク(Susan Sarandonと一緒だった)で話を聞いたときはほんとうにべらべら映画のことばっかし話しているおっさんで、"Transformer"みたいなバカ映画に出てギャラ稼ぎつつ、Brooklynベースの自分の映画を作る、みたいなことを言っていたの。

食い扶持を失ったWoody Allenが知り合いの金持ち夫人(Sharon Stone)から3Pの相手を探しているって言われて、近所の花屋で働いていたJohn Turturroをジゴロに仕立ててお試しで送り出してみたら評判がよくて金も入ってくるのだが、彼はやがて厳しいユダヤの戒律のなかで生きている寡婦(Vanessa Paradis)と知り合って。

寡黙で、でもエロはすごそうな偽ジゴロを演じるJohn Turturroがよくて、しんみりした終わりかたも素敵で、女衒(男衒?)役のWoody Allenは、あんなことがあった後だとその頑迷ぶりがあんたねえ... なのだが、全体としてはブルックリンの地味な生活がしみてくるよい映画だった。


Transcendence (2014)

これは帰りの便でみたやつ。

Will Caster(Johnny Depp)はAIの世界でトップを行く科学者で、反電脳過激派に狙撃されて余命一ヶ月になって、その間に作りかけだったAIに自分の脳みそをアップロードして死んじゃって、そしたらディスプレイの向こうが「ぼくはWillだよ」とか言い出して、悲しみに暮れていた妻は「あああなた…」とか言って喜んで、そのプログラムは勝手に株だか為替だかで稼いできてそのお金で沙漠の真ん中にでっかいデータセンター作って、次から次へとブレイクスルーして万能人間とかクローンまで作りだすようになって超越(Transcendence)した神になって、誰にも止められなくて、そうだ電気止めてやればいいんだ、とか言って電気止めてやったら原始時代になっちゃうの。

AIでもどらえもんでもいいけど、みんななんかITの未来に過剰な期待しすぎでつっこみどこ満載で、それだけでなんかしらけちゃうのだった。まあねえ、昔からあるようなB級SFとして見ればよいのだろうけど。
極端に暴走したエモとテクが善と悪の境界を… ていうのはChristopher Nolanのお好きなテーマのようだが、なんかつまんないの。 こんな程度で「暴走」して壊れる世界なら始めからいらねえ、壊しちまえ、とか。

あと、あんなデータセンターじゃさあー…(ひとりごと)

残りの時間は”The Other Woman”とか見てた。
Cameron DiazとLeslie Mannの絡みがとにかくすんばらしくてー。


滞在中、ホテルのTVはデジタルのほうがちょくちょく死んでしまうのでがっくし(ま、そんなもん)だったのだが、26の晩のJimmy Fallonには“Dumb and Dumber To”のふたりが出てきて、その間のTVは落ちなくてとっても幸せだったの。


本とかレコードとか。

本屋は、近所のThe Last Bookstoreに入り浸ってて、とにかくとっても居心地いいったらないのだが、どちらかというと中古レコードのコーナーのほうばかりにいた。

なぜかドイツ関係のがいっぱいあって、ノイバウバウとか、クラフトワークの独語版12 inchとか買ったり。

レコード屋はついに、HollywoodのAmoeba Music に行った。 (こないだのSFでは通り過ぎただけ)

あまりにもすごすぎて多すぎて、とても手に負えない。
再発されたThe Posiesの1stとか、REMの”Right On Target: 1984 Live Broadcast”とか、Alex Northの”Death of a Salesman”とか、掘ろうと思えばあと2時間でもやっていられたが、今回そういうのはしないから身を引き剥がしたの。

あと、買わなかったけどArts Districtに床屋とレコード屋がくっついたのがあった。
床屋らしいかんじ(てきとー)のR&BとかJazzとかFunkの中古がいっぱいで、これならLPのジャケット拾ってこの髪型にして、とかやりやすいよね。

http://theartformstudio.com/

そういえばLA、至るところで床屋にぶつかった。 あれってなに?

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