9.14.2014

[log] NYそのた - Sep 2014

NYのそのたをまとめて。今回はあんましないねえ。

まず、行きの機内で見た映画。

Blended (2014)

公開当時はそんなにすごいとも思わなかったけど今となってはほぼ伝説みたいな扱いを受けている"The Wedding Singer" (1998), "50 First Dates" (2004)のAdam Sandler, Drew Barrymoreのふたりが再び組んだやつ。

ここんとこの(前からかしら?)Adam Sandler作品は評論家受けは悪くて、確かに昔ほど笑えなくなってきているのだが、それでも我々は、どんなに酷評されていたって、ひとつでもふたつでもそこに刻印されているAdam Sandler的モーメントを求めて見にいってしまうという。

Adam Sandlerが妻の死後娘3人を育てているパパで、Drew Barrymoreが離婚後息子2人を育てているママで、ふたりはブラインドデートで互いに最悪の印象をもった後で、それぞれの職場の上司と同僚が計画して破綻したアフリカ旅行にのっかってみたら、一緒に、ひとつ屋根の下でバケーションを過ごすことになってげーっとなって、でもだんだん仲良くなっていくの。

ふたりの過去の2作が、異なる立場立ち位置にいるふたりが接近していくお話しであるのに対し、今度のは互いにパートナーなしで子供たち(それぞれに問題あり)を抱えていて同じような状態にあるふたりが無理やり同じような状況(アフリカのバケーション)に巻きこまれたら(ブレンデッドしたら)なにが起こるのか、ていうお話しで、まあ結果はいつもとおなじようなあれなんですけど。 

年頃の娘のお話しとかDrewがきれいな恰好でディナーに現れるとことか、彼女が娘たちに"Over the Rainbow"を歌ってあげるとことか、ほんとに素敵だから許してあげよう、なの。

Chef (2014)

Jon Favreau(監督兼主演)がMiamiからLAに渡って高めのレストランで雇われシェフをやってて、オーナー(Dustin Hoffman)ともうまくいかずフードクリティック(Oliver Platt)とSNSで大喧嘩してお店をクビになって、別れた妻と息子とマイアミに戻ってフードトラックをやることにして、やってみたらこれが当たって、マイアミからニューオリーンズ → テキサス → ロスとトラックを転がしながら息子と弟子のJohn Leguizamo(よい)と旅をしていくの。

お料理成功物語+息子との絆取り戻しロードムービー、みたいなふうなのだが、そんなのは割とどうでもよくて、ちょこっと顔をだすScarlett JohanssonとかRobert Downey Jr.とかもどうでもよくて、とにかくチーズトーストとかキューバンサンドイッチがめちゃくちゃおいしそうでたまんない。 キューバンサイドイッチのおいしいの、ほんとにおいしいんだよねえ。 エンドクレジットのとこでチーズトーストの作り方を見せてくれるのだが、まず自分に必要なのはあんなふうな鉄板なのよね。

音楽もアメリカの田舎の飯場で流れていそうなねちっこいやつで、すてきだった。

ここまでで一旦寝て、起きたら残り3時間、どうしようか悩んで結局もういっかいこれを。

The Fault in Our Stars (2014)

どうせぴーぴー泣くにきまってて、やっぱしたくさん泣いたのだが、2回めなので割と冷静に、いちばん泣けるところはどこなのか、それはなんでなのか、とかをぼーっと考えながら見ていた。

ふたりの境遇がかわいそうだから泣くのではなくて、そんな涙はふたりがきっぱりと嫌がっているし、ちがう。
かわいそうなのはお互いをほんとうに好きになったふたりが別れなければならなくなるからで、でもそんな別れが来ることをふたりは最初からずっとわかっていて、だから思いきり強がってさばさばしている。 それって自分たちにだってふつうに起こることで、泣いてしまうのはこのへんの普遍的なところで、それをこんなふうに軽く、でも強く出せたのはすごい。 それは原作にもあった力なのだけど。

前は書かなかったが、音楽はBright EyesのMike MogisとNate Walcottで、Conor Oberstの「泣き」を真正面からさらりと支えてきたふたりならではの細やかな音作りになっているのだった。


レコード屋は、着いた直後にOther Musicしか行けなかった。
Spoonの新譜とか、そのときは見るつもりでいた”God Help the Girl”のサントラとか、そんなもん。 

Paper Magazineが30周年(はぁ..)で、記念号をタダで配ってた。

本屋も、McNally JacksonとGreenlightだけ。 Alice Watersせんせいのサイン本とか、そんな程度。

お食事は”Kelly and Cal”のあと、Del Postoに行った。Mario Batali帝国のうち、ここだけまだ行っていなかったので。 10th Aveのあんなとこにあったとは。

Babboの、これがイタリアンじゃまいったか、みたいな押しの強さはあまりなくて、ふつうに洗練されたおいしいお皿たちだった。
でもパスタは相変わらず冗談のようにすごい。とくに”Yesterday's 100 Layer LASAGNE”。
「昨日から寝かせておいた100層ラザニア」 - これ、冷凍かテイクアウトで売り出すべき。

もういっこ行ったのはEstela。 BAMのあと、クローズまぎわだったのでばたばただったけど。

チェリートマトにイチジクを和えて、その上に大量の干しエビを振りかけたやつとか、鶉とか、悪くはないのだが、まだ十分にこなれていないかんじもした。 基本はバー飯のようなのでこんなもんなのかしら。
でも、リコッタ餃子はとろとろも含めてすばらしかった。 ニョッキの一歩手前で餃子側にころんだかんじ。

あと、ランチにLuke’s Lobsterに行った。おいしいけどさー、量少なくない?

57thの2ndと3rdの間にWhole Foodsができてた。やや軽めのショック。

まだほかにあったはずだが、ねむくてもうだめ。

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