12月16日、火曜日の晩、Barbican Theatreで見ました。
今年の初めにStratford-upon-AvonでもやっていたRoyal Shakespeare Companyの制作による、これもクリスマスのお芝居だから。
原作(1601-02)はシェイクスピアで、原題は”Twelfth Night, or What You Will” - こうあってほしい、というのがどこまでもそうなってくれないクリスマスまでの12夜のお話し。
夏にShakespeare‘s Globeで見た”Twelfth Night”は、コスチュームも含めてこてこてのクラシック仕立てのでんぐり喜劇、だったが、こちらはモダン・クラシックでところどころでダークな暗がりがあって、好き嫌いはあるのかもだけど、そのバランス、躓いて暗いとこに落っこちる - それをしらーっと見ているタイミングなどはすごく好きなかんじ。
舞台は最初は背景がディスプレイのようにぼうっと光っているシンプルなセット、後で中央奥にはパイプオルガンのパイプ。たまにオルガン奏者のおじさんがひっぱりだされてとぼけた調子でぶかぶか弾いたり、あとはシンプルなピアノ。
演出はPrasanna Puwanarajah、劇中音楽をMatt Malteseが担当して、道化師のFeste (Michael Grady-Hall)が天井から吊るされながら歌ったりうろうろしていて楽しい。あと隅でペンキ塗りをしながら客席も含めて全体を見渡している人がいる。
船が難破して生き別れになり、互いに死んだと思っているViolaとSebastianの双子の兄妹がいて、Violaは男装してCesarioと名乗ってOrsino公爵に雇われて、兄をなくした伯爵令嬢Oliviaのところに行ったら彼女はCesarioに惚れちゃって、でもOliviaに求婚しているのはOrsinoで、でもOrsinoを好きなのはViolaで、実際に死んだり死んだと思いこんだりしてできた穴を埋めるように、みんなそこに吸い込まれるように勘違いの恋が転がっていって、そこでは性別も身分も関係ない。そして、当初そうだと思いこんで離れ離れになっていた生が元に戻ると、全てがあるべきところにきれいに納まってしまう。それがクリスマスの魔法(or 呪い?)なんだって。もちろん、そうはならずに自爆したりのかわいそうなMalvolio (Samuel West)とかもいる。
恋は永遠なんかじゃなくて、たった十二夜で起こったり終わったり、ペンキ塗りとオルガン弾きが背景をどうにかしてくれるし、これをよきこと、って思うか張りぼて、って思うか、でもそんなふうにしてみんなのところに等しく降りかかったり襲いかかってきたりするのがやくざなクリスマスってやつなの。
Malvolioのシリアスな演技が凄くて全体から明らかに浮きあがってて、誰かと思ったらSamuel Westだった。
客出しで素敵なクリスマス・ソングが聞こえてきて、MorrisseyとPaul Heatonを足して割ったような声なので誰だろ、と思ったらFesteをやったMichael Grady-Hallだった(顔のかんじもふたりを足して割ったような)。
The Nutcracker at Wethersfield (2025)
クリスマス関係のをもうひとつ。
12月21日、日曜日の夕方、Curzon BloomsburyのDocHouseで見ました。
Annie Sundberg監督によるドキュメンタリー映画で、Executive producerにはAmanda Seyfriedの名前がある。
New York City Ballet & George Balanchine振付によるチャイコフスキーの”Nutcracker” - 「くるみ割り人形」は昔NYにいた時に自分でも見たしアテンドで何度も連れていったりもしたので、毎年クリスマスが来たら当たり前の、だったのだが、2020年のコロナのロックダウンで、1964年から続いてきたこの伝統が途絶えることになってしまう。まあしょうがないよね。
でもそれを聞いたTroy SchumacherとAshley Laracey - Ballet Collectiveのふたりは、コネチカットの方にあるWethersfieldのお屋敷を借り切って、お屋敷アドベンチャーとしてのNutcrackerをでっかい邸内のあれこれをフルに使って再現できないか、と考える。 家の外に出て一箇所に集まることが御法度であるなら、でっかい家の中に世界を作り直してしまえばよいではないか、と。そしてNutcrackerはそういうのをやるのにスケールも含めてちょうどよいお座敷ネタの宝庫なのだ。
こうして資金を確保し、医療専門家に相談し、New York City Balletを中心としたダンサー23名を集め、WiFi からなにからインフラを立ち上げて導線を作ったりしながらリハーサルを重ねていって、前日には大雪にやられたりしたものの、計17回の公演をやり遂げる。
家の中にバレエの舞台を作っていく過程はおもしろい - に決まっているのだが、結果がどんなふうになったのかを知りたくなって、それはまあ配信とかがあるのかー。
クリスマス・イブはKings Crossの方にバゲットを買いに行って、RegentのApple Storeで新しいiPhoneを買って、EatalyでIl Prosciutto di San Danieleを買って、Neil’s Yardでチーズを4種類買って、Manmouthでコーヒーのんで、Old Vicで”Christmas Carol”をみて、F&Mでパテとサーモンを買って、Curzonで”Sentimental Value” (2025)を見て帰って、TVでやっていた”Love Actually”をみた。ふつうすぎる。 みんなもよいクリスマスをー。
12.25.2025
[theatre] Twelfth Night
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