2月11日、火曜日の晩、O2 Arenaで見ました。これが今年最初のライブになるのか(なんということ…)。
Cyndi Lauperがライブパフォーマンスはこれで終わり、と宣言している”Girls Just Wanna Have Fun Farewell Tour”のロンドン公演。アリーナツアーは1987年以来だそうで、最後は4月の武道館になるって。
彼女に対しては、最初の”Girls Just Wanna Have Fun”からまったく異議なし!よね、のまま、ずっときちんと向き合ってこなかった気がして、一度くらいライブに行かねばと思っていたところに今回の告知がきて、でも直前になっていたしチケットの値段が高かったら.. だったのだがそんな高くもなかったので取った。
“True Colors” (1986)がリリースされたときのレコード屋で、隣にMadonnaの”True Blue”並べられていて、散々迷って悩んで、結局決められずにNew Orderの”Brotherhood”を買ったことを昨日のことのように思いだす(記憶なんてこんなゴミの集積)。
会場であるO2アリーナの最寄り駅のNorth Greenwichの掲示板(遅延が出たりした時に書きこまれる)には、いつもライブに行く人向けに、これからライブするアーティストのことが書いてあったりするのだが、今回は彼女の曲のタイトルが小さな手書きでびっちり埋めてあって感嘆する。 あれ、誰かに書いて貰っているのかしら?
客層は圧倒的に中高年の民で、グループというよりはカップルだったり友達同士、のような。みんなきれいに着飾って、肩組んで手を繋いで、ラメ率が高くて、バッグとか靴も当時からの、みたいな。フェアウェルだけど、お別れじゃないことはみんなわかってる、今宵はとにかく楽しもうと。
前座はDJのひとで、まったく悪くないのだが、客席はみんなお年寄りなのでそう簡単には動かない。
登場前にBlondieの”One Way Or Another”(邦題「どうせ恋だから」)ががんがん流れて、おうおう、ってみんな立ちあがる(...立つのか)。
で、”She Bop”から始まって、”The Goonies 'R' Good Enough” – スクリーンにGooniesの映画のスナップがいっぱい – をやって、Princeのカバーの“When you were mine”~ ”I Drove All Night”〜 あたりまでは、(自分に)ものすごく馴染む音。バンドは、ドラムス、パーカッション、ギター、キーボード、ベース、バックコーラス2 - 80年代サウンドの王道の、きらきら分離して、リズムが跳ねて、性急でも緩慢でもなくうねりがあって、を見事に再現してくれる。打楽器のコンビネーションがよくて、ドラムスはRufusやBowieのバックにいたSterling Campbellであった。
声はものすごくしっかり、やかましいくらいに(←これこれ)よく出ていて、ここでやめてひっこむ理由がぜんぜんわからないくらいだし、曲間のお喋りはこれが最後なんてどうでもいいような軽くて楽しいお喋りばかり、難点があるとしたらこれくらいか - お喋りしすぎで曲たちの勢いが止まってしまうところ(リストにあった1曲を飛ばしちゃった、って)。曲間の衣装直しでメイク室にまでカメラがいって、メイクしている間もずーっと喋っていたのには笑った。でもこのかんじなんだなー、と思ったよ。こんなふうに身の回りの出来事などを延々喋ったり、この衣装はChristian Sirianoなのよー、とか言ったりしながら、ずっと傍にいて一緒に歌ってくれた。だから、やろうと思えばいくらでもエモに感動的に盛りあげることができるはずの”Time After Time”も、客席のみんなにスマホのライトを点けさせて、ほらきれいでしょーとか言いながら(本当にきれいだった)、すっきりあっさり終わって( - 終わらない)。
アンコールの”True Colors”ではアリーナの真ん中くらいまで下りてきて、Daniel Wurtzelのインスタレーション”Air Fountain”を靡かせながらの”True colors are beautiful ~ Like a rainbow”がとっても沁みて、虹色のあとは… ってステージに向かうとスクリーンになぜか草間彌生が大写しになり、全員が白赤の水玉衣装になっていて、“Girls Just Wanna Have Fun”をぶちまけるのだが、ステージ上にはこれもなぜかBoy Georgeがいて、GirlsにBoyなのか... と。
なんか、よくもわるくもちっともFarewellのかんじのしないパリパリによく揚がったライブだった。音楽はなくてもトークライブみたいなのはこれからもやっていくのではないかしら(トークのついでにギターを取りだし…)、とか。
2.15.2025
[music] Cyndi Lauper
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