8.13.2024

[film] Borderlands (2024)

8月9日、金曜日の晩、BFI IMAXで見ました。
ここのとこ、金曜の夕方~晩は、IMAXでブロックバスターの頭使わなくていいのを見ることにしていて、これもそういう一本。(来週の”Alien: Romulus”はものすごく怖そうなので悩んでいる)

金曜の夕方だと、特に夏だと、みーんなパブに行ってしまうのでチケットはとても取りやすいの。 であるとしてもこの晩のは公開ほぼ初日なのにあまりにがらがらすぎてびっくり。

レビューがじゅうぶんぼろぼろだからだろうか。 でも別に期待していかなければふつうのB級SFアクションで、そんな悪くないかも、と思った。監督はEli Rothだし、Cate Blanchettが主演だしGina Gershonだって出ているし。

なんかさー、MarvelとかDCが繰りだしてくるコミック原作作品の完成度(というのとは違うと思うけど)とかスケールがあたりまえになっていない? もっとジャンクで適当でいいかげんなのがあってもよい気がしない? とか。

これの原作はビデオゲームだそうで、もちろんプレイしたことはないのだが、コミック原作だと言われてもわからない – それくらい世界観 - というほどのものではない持ち駒 - みたいなところは繋がっているというかいろんなのの雑種みたいになっているというか。”Guardians of the Galaxy”と”Suicide Squad”のばったもん、でそれがなにか?

ゴミが溜まった惑星パンドラのどこかに、全宇宙を統括する全能の叡智を束ねたなんかが埋まっていて、それを開く鍵を持った少女Tina (Ariana Greenblatt)がさらわれて、彼女の父親だという会社の重役みたいに悪そうなAtlas (Edgar Ramírez)が賞金稼ぎのLilith (Cate Blanchett)に捜索を依頼して、そこにやかましいロボットClaptrap (Jack Black) – なんでサイレントモードにしないのか – とか怪力男Krieg (Florian Munteanu)とか軍人Roland (Kevin Hart)とか、後からLilithの養母で母の親友(恋人?)だったPatricia (Jamie Lee Curtis)が加わり、言い争ったりなすりつけあったりしながら、Tinaの奪還と、宝ものを探すゲーム – としか言いようのないどたばたが繰り広げられていく。

時間までにその場所にたどり着く、そこに適切かつ正しい鍵をもっていって何かを解き放つ、それを妨害してくる勢力と戦う、というゲームの原則みたいなのって、これまでRothが得意にして追及してきたどんな飛び道具を使ってどんなふうに相手の息の根を止めるか、みたいなのとは別の汗とアタマを使うやつの気がして、そこのところが少し。接近戦はよいけど、一挙に大量にどーん、ていう爽快感みたいのがあまりないとか。でもどちらも狂った連中が真ん中にいて騒々しく渦巻いているところは同じとか。でもなんといっても痛いのはとてつもなく悪くて強い奴がいないところかも。

結局こうしてすべての期待はCate Blanchettさまが背負うことになり、ここでの彼女は”Eternals”の誰かであり”Captain Marvel”であり”Guardians …”のStar-Lordであり、もちろん”Tár”であり、要は申し分なく最強なのだが、なんでそうなったかの説明がまったくなく、でも最強なことは見ればわかるので、誰も手出しできずに遠巻きに見ているうちになんだか解決していた、と。 あんなゴミにまみれた世界なので問答無用、で別によいのだが、もうちょっとなんとかなったのではないか – あれなら集団でどんぱちやらなくても彼女ひとりいればよかったのでは、とか。

結局、ものすごく雑な話(というかゲーム)を雑に作って放りだしているふうで、国境上の紛争地帯だしなんでもありだから気にしない、をそのまま垂れ流していて、よかったねえ、にはならず、ラッキーだったねえ、で終わってしまうの。

あと、ロボットじゃなくて動物にすればよかったのに…

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