1.27.2025

[film] The Wild Robot (2024)

1月12日、日曜日の夕方、羽田に向かって発ったJALの機内で見たのを2本。

それにしても機内映画って、昔と比べると本当につまんなくなった、というか見るものがなくなってしまった。
昔は日本でリリースされていない映画を見る割とよい機会だったのに、もう殆ど見てしまったやつか、どうでもよさそうなC級のばかりで、見ても時間のムダっぽいけど他に見るものもないし... って悩むことになる。いまは機内で仕事をする人も増えたし、自分のPCやタブレットに入れている人もいるし、TVのドラマシリーズとかバラエティとか視聴の選択肢も増えたし、ということなのだろう。 これは日系の航空会社に限ったことでもなくて、BAなどに乗っても同様だし。


Jackpot! (2024)

監督がPaul Feigなので見た、けどAmazon Prime Videoで配信リリースのみっぽい。

2030年、財政逼迫で首が回らなくなったカリフォルニア州は、宝くじ収入頼りになって、より多くのお金を集めるために、賞金当選者を当選者発表日の日没までに殺したら、それをやった人がその賞金を丸ごと手に入れることができる、ただし銃の使用は不可 - という追加ルールを設定。これにより当選者は逃げ回り、一般市民が当選者を追い回し、という図が冒頭、逃げ回るSeann William Scott – 最後におばちゃんにやられる - を使って描かれる。

ショービジネス界での成功を夢見てカリフォルニアにやってきた元子役のKatie (Awkwafina)が自分では望んでいないのに36億ドルのJackpotに当たってしまい、見ず知らずの大量の市民から追い回されることになってあわあわしていると、Noel (John Cena)が現れて、日没まで彼女のボディガードをやるので生き延びることができたら成功報酬として賞金の10%を、ていうのをオファーしてきて、しょうがないので彼と契約して一緒に逃げることにする。

警察まで殺しにやってくるし、Noelがかつて所属していたエージェント会社のトップ(Simu Liu)とかいろいろ絡んでくるし、KatieとNoelは生き延びることができるのか、と。

昔(70~80年代)の荒唐無稽なお笑いB級アクションを思い起こさせるし、たぶんその辺を狙ったのだろうけど、もうちょっとちゃんと作ればー になった。アクションとかあまりに雑で適当で、笑えるところもないし、やる気がなさすぎるように見えた。


The Wild Robot (2024)

日本でももうじき『野生の島のロズ』のタイトルで公開される?”How to Train Your Dragon” (2010)のChris Sandersによるアニメーション。

この作品、LFFでも少し話題になっていたのだが、あんま見る気になれなかった。だってこういうでっかいロボットものって、最後はぜったい飼い主のために自分を犠牲にして決着つけようとしない? 見るからにそういう顔をしたロボットだし。

嵐でどこかの島に打ちあげられて動かなくなっていたロボットのRozzum Unit 7134 – Roz (Lupita Nyong'o) が立ちあがって、自分に割り当てられたタスクを実行すべく周囲にご用件を聞いてまわるのだが、そこにいるのは野生動物ばかりで、でもタスク実行ロボットで、タスクを実行して相手に満足してもらうことが至上命題である彼女(でいいの? 女性キャラなのがちょっと嫌なんだけど)にとって森の動物たちはタスクを与えてくれるお客様なので、ひとつひとつ彼らの問題や悩みを解決して共生していくうちによい関係ができてくるのだが、ものすごいストームがやってきて…

互いに解りえない、敵対関係だったりもする言葉の通じない相手とどうしたら解りあっていくことができるのか、というのは”How to Train Your Dragon”でもテーマだったと思うのだが、この映画のRozにとっては理解=タスクの実行→完了だし、でも言葉の異なる種の間で競合しうるタスクの落とし前(そこを「愛」でごまかすな)とか、機械学習などでどうにかできそうな域を越えていたりしない? 漫画だからよいの?とかいろいろ思った。

このお話しの教訓て、なんになるのだろう? どんな依頼でもとにかく引き受けてマルチタスク管理ができるようになりなさい、ではないだろうし、ロボットはうまく接してきちんと使ってあげることが肝心、も違うし、ビーバーみたいに人からバカにされても愚直にひとつのことをやり続けるのです、かなあ?

これからの(今の)ロボットって壊れない、壊れても自動修復されるしIDもデータも復元できるし、常に復旧・代替可能で「万能」であることが前提、となったときに、そこからどんなドラマを作ることができるのかしら? って。ストーリーのなかに置いてもかえってつまんなくなる気がした。 あと、ロボットにとって野生とは、ノラであることの意味とは? とか。

など、考えるネタあれこれを提供してくれるのだったが、お話としてはきれいに纏まり過ぎてかえってすっきりしないかんじが。


関係ないけど、機材のA-350のビジネスってぜんぶキューブ型の個室で仕切られてて、遠くからみると「畜舎」ってかんじがとってもするの。

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