1月12日、日曜日の昼、CurzonのAldgateで見ました。
日本に発った日で、夕方の出発まで少し時間があったので。
冒頭から喘ぐNicole Kidmanで、終わりもそうで、設定も含めて全体としてはNicoleさまフロントのゴージャスな調教ポルノ、みたいなかんじ。
監督・脚本は女優でもあり小説も書いているオランダのHalina Reijn。
Romy Mathis (Nicole Kidman)は革新的なロボティクス倉庫会社のCEO & Founderで、マンハッタンにかっこいいアパート(1245 Broadwayって出る。もうちょっとよい場所にしても.. )と郊外にプール付きの別荘を持ち、舞台演出家の夫Jacob (Antonio Banderas)と2人の娘に囲まれて幸せそうに見えるのだが、冒頭のセックスで喘いだ(相手はJacob)すぐ後に別部屋でノートPCを開いて自慰をしていて、要は満足していないらしい。
ある日Romyが会社に向かう途中、路上で暴れてあわや、になった犬を一瞬でおとなしくさせてしまった青年にでくわし、その彼 - Samuel (Harris Dickinson)は彼女の会社にインターンとしてやってきて、彼女が彼のことを意識しているのをわかっているかのようにメンターに指名して、強引に彼女とふたりきりになる時間を作ろうとする。 でも彼女は忙しいし一番偉いんだから、ってつーんとすればするほど、敵の穴にはまって and/or 自ら落ちてやめられなくなっていくのだった。
それと並行してJacobとの関係とか家族との関わりは薄く、というかこれまでと違うものになってきたことが家族の側から指摘され、でもSamuelに”Babygirl”- よいこよいこ - って調教されて別世界へと連れていかれてしまったRomyには戻ってくることが難しく…
こういうドラマの場合、嵌った穴から抜けようとするRomy、自分の穴に引き摺りこもうとするSamuelの間でなんらかのアクションが取られて、それが失敗して惨事を引き起こすか、うまくいってリセットされるか、場合によっては全てがちゃらになってしまうか、だと思うのだが、この辺が、え? こんなもん? ていうくらい弱いかも。ストレスからドラッグに嵌ったけどなんとか更生しました、程度でよいのか?
これは女性ドラマでもあるので、女性の目からすればこれはこれでとても重い決断がなされたのだ、と言えるのかもしれないけど、やっぱりストーリーとして、そこなの? それでよいの? はあるような。Jacobの演出している舞台『ヘッダ・ガブラー』や娘の名前 - Nora (人形の家)から読み解け、はちょっと難しいかも。
あとは最後の方でおろおろ泣きだしてしまうAntonio Banderas。俺だって昔は狂犬のよう… って呼ばれた季節もあったんだ、ってSamuelを縛りあげてその口に機関銃を… にはならなかったねえ。昔は泣く子も黙るだったのに、いまはPaddingtonにすら勝てない(そういえばNicoleもあの熊には負けてたな…)。
せっかく彼女はロボット倉庫会社のトップにいるのだから、Samuelを始末してアクセス不可のブロックに隠して鍵かけちゃえばよかったのに、とか。
でもとにかく、いろんな点で - 特に自ら誘って堕ちるような役をやらせた時には - Nicole改めて最強、であることを知らしめた映画、ではあるかも。
あと、「川崎」は「東京」じゃないからね。
戻ってきましたー。さむいー
1.26.2025
[film] Babygirl (2024)
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