6.03.2024

[log] Primavera Sound Barcelona 2024 (1)

5月29日から6月1日まで、Barcelonaで行われたPrimavera Sounds Barcelona 2024に行ってきた(実際の滞在は日付を読み間違えて3日まで。さっき戻ってきた)。

これまで割と各地のいろんなフェスに行った方かも、と思うのだが、フェスで自分のどこかになんか強い影響を受けたとか、あの空気がものすごく好きで時刻表マニアのようにラインナップを眺めるのが趣味とか、そんなことはまったくなく、誰かに誘われて、なんてあるはずもなく、いつもなんとなく1人で決めて自分でチケット取って飛行機と宿の手配をして、というのをずっと地味にやっていて、でもそろそろ、坂本龍一があと何回満月を見れるだろうか、と問うていたのと同じように、もう老いたし、あと何回フェスに行くことができるだろうか? という問いをここ数年転がしたりするようになり、いつももうこの辺が最後かも? 最後にするか? って思いはじめた頃に今回のが発表になり、また相変わらずグラストンベリーは取れなかったし、2022年のLAでのPrimaveraがびっくりするくらい楽で快適だったことを思い出して、取ってしまった - その時にはもう英国に来ることは決まっていたのだったかどうか…

Balcelonaは前の英国駐在時に仕事で一度行って、町のかんじと美術館と食べものと音楽堂などが素晴らしいことはわかっていたので、長くいたってへっちゃら、って月曜日帰りにしたらフェスは土曜日までであることがわかり、変更しようと思ったら飛行機代が高くなるのでそのままでいいか.. ってぜんぜんやる気のわかない状態で、現地情報とかほぼ調べずに行って当日とかにじたばた、は割といつも通り。 それくらい軽く行けなきゃ、行きたいものよね、と。

フェスの楽しみ方は人それぞれだろうが、自分の場合は新たな出会いや発見はムリ、めんどいしいいや、って思うようになっていて(… だめよね)、音楽そのものから日々遠くなってしまっていることもあるので(… だめじゃん)、好きなひと、好きだったひとに再会して、今こんななんだー、とか変わってなくてよかったー、などを自分のなかで自分勝手に答え合わせするような場になっているのかも。どの時点の答えなのかは人によるし、外れて(外して)くれることの歓びは常にある。あー、好きなひとがどれだけいっぱい出るか、というのはもちろん大前提としてあって、今回の3日間のラインナップはものすごくすんなり、これはふつうに行くじゃろ、の方に転がった。 ぜんぶ女性アーティストにしちゃえばよかったのに(昔、Lilith Fairってあったよね - しらないか…)

そういうモードの帰結として、新しいバンドや若めのアーティストよりは古めな方のばかりに足が向くことになってしまうのだったが、この傾向がノスタルジア系バンドフェスの隆盛にも繋がっていたりするのだろうか? いやー、覗いてみたいと少しは思うけど、あれらにお金を払う気にはなれないわ…

29日の水曜日は朝6:10ヒースロー発のを取ったら動いてくれる地下鉄が4:30発くらいのエリザベスラインの始発しかなくて、パディントンの駅に行くのに朝3:00にフラットを出てバスを乗り継いで、どうにか着いてゲートに向かうとそこからまたバス.. というよくあるあれであった。

現地に着いてバス&地下鉄を乗りついでホテルに着いて、まだ部屋に入れてくれる時間ではないので、だいすきなカタルーニャ国立美術館に行ってロマネスクのコーナーとゴシックのコーナーとSuzanne Valadonの企画展示などを見て、ピカソ美術館にも行って、ホテルに入ってから少しだけ昼寝して、会場迄のルートなどを確認すべく、“Jornada Inaugural”という前夜祭(?)に行ってみる。

最初のステージ開始が17時くらいなので、地元の人たちは会社の後に余裕で来れるし、遠くから来た人は昼間に観光して、お昼寝してから行けるし、なんかよいかも。

荷物チェックは前よりやや緩めになってて、水のペットボトル飲みかけは蓋だけ外される - よくわからない。会場のところどころに給水場があって水を汲むことができるのだが、なんか塩素臭くて飲められるもんじゃなかった。ビール会社がスポンサーだからか、ノンアルコール系は絶望的で、水とペプシとRedBullくらいしかない。おいしいアイスティーとかレモネードがあってくれたらどんなにか…

食べ物はバーガー、ホットドッグ、ピザ、メキシカン、ヴィーガン、たまにエイジア、程度で、だいたい10€以上で、そんなもんか。現地のおいしいの出せばいいのにとか思うけど、ここでの主食はビールなんだ、たぶん。

会場は海に面してひたすらバカでっかく、晴海か幕張か - でも幕張のには行ったことないので比較できない。すべてのステージが野外かというと、コンファレンスで発表をするようなホールもあってインドア向けの真っ暗アーティストはここでやる -場内はほんとに真っ暗(なので転ぶ)。で、ここに入るときには荷物チェックがあって、食い散らかされたら困るからか食料は外に置かれる - でてきた時に自分のをピックアップしていた - テーブルに並べられた食糧いろいろがおもしろくてー。

物販もアートポスターの小店が固まっているのと、アーティストのと、フェスのグッズと、それだけ。ぜんぜん並ばずに買える。音源はストリーミングがあるから - Amazon musicがスポンサーだから? - ブツを売ってもしょうがないのか。

トイレは男女の別なし、個室がざーっと並んで、その間に男の小のは薄板の下に雨どいがついているのを両面並べたオープン仕様で、しているのが見えるけど背中だけなら別になんの問題が? って。これなら変態がおれのを見ろ、とか騒いでもみんなで寄ってたかって袋叩きにできるからよいね。

以下、どんなだったか憶えている範囲で。
29日はひとつのステージのみで5バンドだけ。

Stella Maris
ぜんぜん知らなくて、バンドかと思ったら音楽とビジュアルにあわせて寸劇みたいなことをする6人姉妹(なの?) だった。宗教的なテーマを扱っているようなのだが、ネガなのかポジなのか、どこまでまじなのか、客は熱狂して喜んでいるのだが、スペイン語がわからないとちょっときついかも。

Phoenix
こないだシンガポールに行った戻りの機内でBBCが作成したThe Daft Punkのドキュメンタリーをやっていて、そこに彼らも出ていたなー、などと思い出した。95年から05年までの初期、そして00年代に出てきたThe Daft PunkやLCDと並んで、単にダンスできればよい、だけではないダンスするとはどういうことか、まで意識の幅を広げて探究してきた貫禄、というかその果ての軽み。煽ったりしなくてもみんな勝手にぴょんぴょんなるし、楽しいし。

帰りは会場の前からトラムがフェスの間は夜通し運行してて、これに乗って20分、最寄りで降りて歩いて15分。

30日以降はまたあとで。

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