5.18.2024

[film] The Idea of You (2024)

5月7日、火曜日の晩、EVERYMAN King’s Crossっていう映画館で見ました。

配信でも見れるようなのだがめんどくさいので上映館を探してみるとロンドン中心部の映画館やシネコンではやっていなくて、近めでいったことのないここ - 一応チェーン展開しているみたい - にした。

受付にもシアター内にも誰も人がいなくて勝手に中に入ると椅子はソファになっていたりクッションがあったりゆったりめ、上映時間近くになるとウェイターのような人が食べ物飲み物のオーダーを聞きにくる - アメリカのAlamo Drafthouse 形式のとこだった。チケットの値段が高めだったのはそういうことかー。(なんもオーダーはしない)

Anne Hathawayさんが主演の新作で上映がこういうことになっている - 配信メインでも内容がよければ中心部の映画館で上映されるはず - ことから察するに、なんかやばい内容のあれかもしれないが、彼女のそういうのには慣れているのでだいじょうぶ。むかし、”One Day”とかもあったしー。

40を過ぎてシルバーレイクでギャラリーを経営していて、既に離婚して高校生の娘がいるSolène (Anne Hathaway)がいて、娘はボーイズヴォーカルグループのAugust Moonっていうののファン - “Moon Head”と呼ばれる - で、パパ/Solèneの元夫が、娘とその仲間のためにコーチェラのVIPチケットをとってあげた (いいなー)のだが直前に行けなくなってしまいSolèneに現地までの車の運転とガキ共の引率を頼む。

なんとか現地に着いてひとりになってトイレに行きたくなって、女性が出てきたトレーラーがあったのであれだと思って中に入って用を足して出たらそこにAugust MoonのリードヴォーカルのHayes (Nicholas Galitzine)がいて、よく知らないままなによあんた? みたいな会話をするとそれはコーチェラに出演する彼のトレーラーでした、と。そんなはなしあるかー

その会話で彼の方が彼女のことが引っかかってしまったらしく、ライブ前のMeet & Greet(ファンの集い)でも熱狂する娘たちを置いて、Hayesの方がSolèneに気づいて話しかけてきて、あーでもわたしはちがうから、って彼女は距離を置くのだが、その後のライブで彼の歌に触れるとなんかいいかもな、になる。

普段の生活に戻ったSolèneであったが、ある日彼女のギャラリーにHayesがひとりで訪ねてきて、アートに興味があるんだ、などと言いつつ展示されている作品をぜんぶ買いあげてくれて(いいなー)、実はあの後ずっと気になって君のことを調べてここに来た、とか言うのでいやいやちょっと待って、とか返して押して引いてなんだかんだもうわかったから以下略。

後半はファンとメディアの両方からすさまじい誹謗中傷の大嵐(Yoko Ono 2.0には笑った)に見舞われて家族は壊れ、擦り切れていくふたりの恋の行方はいかにー…

見るひとのジェンダーや年齢によってその反応が分かれるであろうことは想定済みで、でも真ん中のふたりがよいのであればいいじゃん、に落ちることも見えているのだが、最近の誹謗中傷の底なしのえげつなさとか年齢差を都合よく曲解する気持ちの悪い中年男などが浮かんできてしまってあんま楽しいかんじにはなれないのはこちらの問題なのかー。

あとやはり、どうしても残念なのがふたりを結びつけたはずの音楽があまりに弱すぎて引っかかってこないことで、若い頃にボーイズグループを多少は聞いたにちがいない - 耳に入ってくるからさ - Solèneからみて、Hayesの曲ってそんなによいと思える? って。

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