5月13日、月曜日の晩だか、14日火曜日の深夜か、ロンドンからシンガポールに向かう機内で見ました。
シンガポールは出張だったので書くことない。湿気がだめなのでしんどいー しかなかった。
監督はDavid Ayerで、主演はJason Statham。Jason Statham版の”John Wick”で、犬のかわりが蜂で、でもそれだけじゃなくて、向かってくる連中を皆殺しにするところはおなじで、アクションも彼のいつもの無骨に黙って殺しまくるやつ。
最初に思っていたのは自分の蜂たちを殺されて沸騰したJasonがひとり敵に向かっていって蜂と一緒に刺して殴って蜂の巣にして、そこに大量の蜂の子たちが… っていうものだったが、ややちがったか。
彼が養蜂の敷地を借りていたおばあさんが悪徳コールセンターに騙されて全財産を失って自殺してしまったので、復讐でひとり乗りこんで端から叩きのめしていくと、そのコールセンターの巻きあげたお金は悪徳バカ息子(Josh Hutcherson)を通じて大統領選の資金にまで繋がっていて、最後はアメリカ合衆国大統領(Jemma Redgrave)にまでいくの。
その過程で彼はただの養蜂家ではなくて、”The Beekeeper”っていう国が抱える闇エージェントとして、女王蜂–大統領の下で働く蜂(CIAとか)を守る役割の男だったことが明らかになったり、そういう構造は不思議なミツバチの世界、を見るようでなるほどー、だったのだが女王蜂って民に選ばれてなるわけじゃないよね。
あと、Jeremy Ironsをあんな使い方しかしないなんて、もったいないー。
今後の流れとしてはやはり彼にはSuicide Squadに入ってもらうことになるのかしら?
She Came to Me (2023)
5月17日深夜か18日の朝か、シンガポールからロンドンに戻る機内で見ました。フライト14時間て長すぎ。 邦題は『ブルックリンでオペラを』 - となると場所はBAMくらいだと思うけど、映画に出てくるとこはちょっと違う..
作・監督は”Maggie's Plan” (2015) – だいすきだった - のRebecca Miller、撮影はSam Levy、音楽はBryce Dessner。こんなの悪いわけがない。映画館で見たかった。
有名なオペラ作曲家のSteven (Peter Dinklage)は偏屈で人嫌いで妻のPatricia (Anne Hathaway)はそんな彼をケアするセレブ系のセラピストで、彼女の連れ子のJulian (Evan Ellison)が付きあっているTereza (Harlow Jane)のママ - Magdalena (Joanna Kulig)はStevenの家の掃除婦をしている - 構成としては”Normal People”そっくり。
昼間に犬を連れて散歩していたStevenは港でタグボートの船長のKatrina (Marisa Tomei)と会い恋愛依存症だという彼女と話しているうちなりゆきで寝てしまい、その経験が彼になにかをもたらしたのか、新しいオペラ – やった後で男の首をぶった切る女船長の話 - を書いてお披露目すると喝采されて、それを見たKatrinaはわたしは彼のMuseなんだわ、って思いこんだり、TerezaとJulianの親密なポラロイド写真がTerezaの強権的で時代劇好きのしょうもない義父 - 勝手に養子縁組した - Trey (Brian d’Arcy James)の逆鱗にふれて、未成年交際で訴えることができるぞ、って騒ぐのでふたりと一部の大人たちは16歳でも結婚できるデラウェアに行こう、ってみんなでKatrinaの船に乗りこんで…
疲れて汚れて行き場を失って右往左往する中年のカップル複数の隙間にきちんと未来を見据えた若いカップルがいて、中年たちは彼らを救おうとするじたばたするのだが、それが救っているのは実は中年たちの方だったりして、その脇でひとりPatriciaは尼さんになったり、でもとりあえず幸せそうだからよいの。
ストーリー展開はめちゃくちゃ(割とどうでもよく雑なふう)に転がり、登場人物たちも大人はみんないろいろ破綻しててどうしようもない – どこかにいそうではあるが - ので、どうなるんだ? ってかんじなのだが、最後に”She Came to Me”というフレーズがすんなりはまってこちらにやってくる。彼女がきたらきっとなんとかなる、くらいでー。
すでにいろいろ絶賛されているように首をぶったぎるMarisa Tomeiがすばらしいのだが、そういえば大昔の00年代に Al PacinoがHerodで彼女がSalomeをやった舞台を見たのを思い出した。
”Maggie's Plan”ではBruce Springsteenの”Dancing in the Dark”が印象的に使われていたが、今回は最後に彼の”Addicted to Romance”が流れてくる。よいかんじ。
5.23.2024
[film] The Beekeeper (2024)
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