もう前後はどうでもいいや。
23日の月曜日の晩、PicturehouseでQ&AつきのPreviewがあって、そこで見ました。
最初にプロデューサーのJonathan Cavendishさん(Bridget Jonesものとか、Elizabeth: The Golden Age (2007)とか)の挨拶がある。
この映画は実話を元にしていますが、単にそれだけではなく登場人物が話している言葉は彼らが実際に、本当に話していたことをそのまま使ったりしています。 なぜそんなことを言えるかというと、この話は私の家族を描いたものだからです、と。
ひええー。
1959年のナイロビで、Robin Cavendish (Andrew Garfield)は妻のDiana (Claire Foy)と幸せな新婚生活を送っていたのだが、ある晩突然高熱がでて、全身が麻痺して喉に穴を空けて管を呼吸器に繋いだ状態になって英国に戻る。 ポリオと診断されてこの状態だともって3ヶ月、と診断されて、練習してどうにか喋れる状態にはなったもののもう生きていたくない、ばかり言うようになって、でも息子のJonathan(プロデューサーの人ね)を産んだばかりのDianaはぜったいにそんなことさせない、あたしがあんたを守ってみせる、と宣言して、Robinにどうしたい? と聞くことこの暗い病室から外に出たい、という。
そこでDianaはOxfordにいた発明家のTeddy Hallを呼んで、呼吸器を搭載した車椅子を開発させて、病室から自宅に戻す作戦を決行してしまう。 病院の堅い医者からはそんなことしたら2ヶ月で死にますよ、と言われるのだが、ふん、ぜったい負けるもんですかと返して、自宅での療養が始まって、最初のうちは赤ん坊に電源切られて死にそうになったりいろいろあるのだが、だんだん快適になっていって、外を車で走ったりピクニックしたり飛行機でスペインに行ったり(山道で呼吸器の電源が吹っとんで大慌て、とか)できるようになって、Robinはだんだんに生きる力を取り戻して、そうすると、これをもっと世の中に広げてもいいんじゃないか、と車椅子生産のスポンサーを求めて動いたり、ドイツの療養所 - 患者たちを完全に隔離して穴に埋め込んで集中管理している - とかに紹介に行ったりして、活動が広まっていく。
でも長年管を肺に通していたところが頻繁に炎症を起こすようになって、やがて...
最後はぼろかすに泣いてしまうけど、最初にJonathanも言っていたように、とにかくJoyfulで生きる歓びに満ち溢れたフィルムだとおもった。
俳優さんは、Andrew Garfieldさんがじゅうぶん巧いのはわかっていたが、それに加えてDiana役のClaire Foyさんの力強さが見事でかっこいいことときたら。
これが初監督となるAndy Serkis(猿の惑星のシーザー、指輪のGollum、それにIan Dury、ね)さんは、もともと監督志望だったそうで、奇異なところを狙わず無理なくゆったり堂々としたドラマに仕上げている。
上映後のQ&Aには、Jonathan、Andy Serkis、Andrew Garfieldが並んだ。
Jonathanに家族の反応は、って聞くと、母(Diana)はめったに泣かないひとだが、映画のなかの父の表情や喋り方があまりにそっくりなので最初はありえない信じられないって泣いて、もう4〜5回は見ているって。 よかったねえ。
欧州ポリオ協会(?)のようなところの人も来て感謝の意を表していたが、こういう患者や身障者を隠したり見えないようにしたりすることが大好きなにっぽんの医療福祉関係者、並びに彼らにそういうことを強いたり、電車にベビーカーが乗ってくるだけで「ちっ」とかやったりしている市井の「健常者」のみなさんに是非見てもらいたいもんだわ。(どうせ「感動しました!」とか言うのよね)
10.30.2017
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