1日の日曜日の11:00から、Licester Squareのシネコンでみました。
ここで、9月の中旬からRaindance Film Festivalていうドキュメンタリーを中心とした映画祭(?ごめん、よく知らない。25thとあったのでそれなりの歴史はあるのでしょう)が開かれていて、この日が最終日で、この1本だけ見ました。
前の晩(30日)がUKプレミアで、Q&Aには監督のTabbert Fiiller氏とJohn Lydon氏も登場したらしいのだが、Nick Caveのライブがあったのでそれは無理だったの。
晩の回は当然Sold outしていたが、この朝の回は割と空いてて、上映前に監督の簡単な挨拶だけあった。
John Lydonへのインタビュー、過去のメンバー・関係者へのインタビューを中心とした、PILの歴史まるごとを振り返るドキュメンタリーだったのだが、いやあおもしろかった。 30年くらい抱えてきたいろんな疑問が結構解けた気がした。
冒頭が初来日(83年)時の日本で行われたインタビュー(日本語の字幕がついてる)で、「いつまで生きていたいですか?」に「またその質問かよ」とか返すの。
振り返りは76年のSex Pistolsの頃からで、それを解散して78年に"Public Image: First Issue"をリリースした時、シングルの"Public Image"が当時どれだけ衝撃的だったかを熱く語るのはThurston Moore氏とAdam Horovitz氏、その熱狂は"Metal Box"(1979) にもそのまま引き継がれてふたりに加えてFleaも加わって、人生を変えた一枚、とまで言う。 そこにまったく異存はない。 "Albatross"のイントロのベース、それに続くドラムス、ギターに完膚なきまでに叩きのめされていまに至っているの。 そういう人は、絶対これを見たほうがいいよ。 この頃のライブ映像もあるし。
Firstの後にドラムスのJim Walkerが抜けて、Martin Atkinsが入り、"Metal Box"の後にJah Wobbleが抜けて、最初から抜けるメンバーは留めずに放っておく、で運営していて、それでもじゅうぶんにすごかった"The Flowers of Romance" (1981)がでて、これを見るとあのドラムサウンドは、エンジニアのNick Launayが作り出したものだった、というのがわかったりする。
この後でバンドはNYに渡って数々の狼藉をおこしたりドラッグにはまったりして、来日公演直前にKeith Leveneが抜けてしまう。
Keith Leveneが抜けた.. と聞いたときの途方もない脱力感と、その後のやたらきらきらした「ショー」になってしまった来日公演への失望感も、ここにきてようやく謎が解けた気がした。 大げさな... じゃないのよぜんぜん。
ただこの辺の錯綜、混沌、放任というのは、このバンド - ではなく会社 - Companyなのだ、と初期のインタビューでKeith Leveneは言っている - 本来のものなのだな、というのがこの後の放埓ぶりあれこれでようくわかって、映画のタイトルも改めて納得がいくの。
自分も来日公演以降はあんまし、で、”This Is What You Want... This Is What You Get" (1984)も"Album" (1986)も殆どまともに聴かないままに終わって、"World Destruction" (1984)もふうん、くらいで、でも"Happy?"の来日のときは行った。 どちらかというとJohn McGeochとBruce Smithが見たくてで、わるくなかったけど、バンドとしての活動はぼんやりしていて、すっかり太ってしまったJohn LydonがTVであんなことを、のようなネタがたまに届くばかりで、もう終わっちゃったのかなあ、とか。
あああのときにああしていれば(or していなければ)このバンドは.. という瞬間がしぬほどでてくるのだが、今のメンバーでの音も含めた落ち着きぶりを見ているととりあえずよかったのではないか、と思う。 今のメンバー編成がこれまでのPILの歴史のなかでは最長不倒だというし。
でもJah Wobbleが抜けた後、Fleaが入る話があったとか、興味深いねえ。(結局ぎりぎりでFleaはRCHPを取ったと)
エンドロールでJohn Waters先生がでてきて、Ian MacKaye氏がでてきて、Special ThanksにはEddie Vedderの名前があって、な、だからすごいって言ってるじゃんか! て勝手に胸をはったり。
R.I.P.はAri Up さんと John McGeochさんに。
唯一、まだなんか隠してるだろ? と思わせたのが、Jeannette Leeさんが一切出てこないところかな。
Vivien Goldmanさんは出てくるけど。 だからどう、というものでもないけど。
10.05.2017
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