7.07.2012

[film] Magic Mike (2012)

この天気のやろうわぁ(怨)。

"Funny Face"を見終えて外にでてもまだ7時くらいで、外はぜんぜん明るい。
そろそろ最後の晩をどこでどう過ごすか考えねばならないのだった。

もちろん、できればライブ、なのによいのがない。
WilliamsburgでWhite Rabbitsのフリーのライブがあったのだが、チケット貰うために並ばねばならなかったし、East VillageではMelvinsがどっかの地下でライブをやるということで少しざわめいたものの、チケットは170枚くらいの先着手渡し、とか言っててこれもお手あげ。その近所でJunk系のArt Showをやってて、彼らのライブはその会場でもストリーミングされるということだったが、そういうとこに行くと、どうでもいいがらくたを買いこんでしまうに決まっているので、近寄らないことにした。 なにもかもかわいそうすぎる。

いっこだけ、Mercury LoungeのEarly Show(7:30〜)でSam Prekop and Archer Prewittがあったので、これにしよ、と。 これなら終ってから映画ももう1本見れるだろうし。

念のため最後の獲物を求めてGeneration RecordsとOther Musicをうろついた後、小屋に入った(当日券$10)のが8時過ぎ、まだ前座が始まったばかりだった。
ひとりでぶよんぶよんしたエレクトロにもごもご歌語りという、あんま好きなかんじではなくて、これならこないだのSilever Applesのがぜんぜん爽やかだったねえ、とか思ったのだが、このおっさんがぜんぜん終ってくれなくて、ふたりが出てきたのはほとんど9時くらい。
1曲目がSam PrekopのモジュラーシンセにArcher Prewittのギター、というこれまでとは違うかたちの長めの曲がわるくなくて、2曲目からイメージ通りのギターデュオになって、あーこれこれ、というかんじ。
とっても気持ちよい夏ギターの音、だったのだが、映画も見たかったので3曲くらいで外にでる。

映画は、これか、"Your Sister's Sister"のどっちかで考えていたのだが、リリースされたばかりでなにかと盛り上がっているし、行きの飛行機でもういっかい"The Vow"とか見てしまったりした(だってろくなのやってないんだも)ので、こっちにした。

9:50にKips Bayのシネコンで見ました。 ガキだらけのUnion Squareのとも、やくざもんだらけのTimes Squareのとも違って、ここのシネコンはMidtown Eastの住宅街の中なので観客は近辺の家族とか、割とおとなしめなの。
 
しかし、この映画に関しては、ほとんど女性の集団でわいわいざわざわしていた。男は彼女に無理やり連れてこられたふうが多いかんじ。

映画はとってもよかったです。
わたしはSteven Soderberghの作家性とかぜんぜんわかんないし、そんなのどうでもよいのだが、この映画はいいなー。 
Channing Tatum(Magic Mike)による男性ストリッパーの青春もの。
裏芸能モノぽいじめじめべたべたしたとこのない、さらりと爽やかな印象を残す。

オープニングがいきなり、Matthew 「馬」Conaugheyですよ。 彼もついにここまで来てしまったか、という。いいんだけどね。いきなり開けたよね。あっちのほうに。

でもう、こんな冒頭からきゃーきゃーで、Channing Tatumが布団から起きあがってタオルをずるっと落として(Vowがみえるかみえないか)、きゅっとしたおしりまるだし全裸の後ろ姿を曝して外の世界にばーんと向かったとこで、すさまじいどよめき(高周波)と歓声がわんわん広がる。 おもしろいー。

彼のほかにもうひとり、19歳なのに目が虚ろでぼーっとした貧しい若者がいて、Mikeに犬のようについてってそのままなんとなくストリッパーになってしまう小僧がAlex Pettyferくん、"I Am Number Four" だった彼で、この子もよいの。 "I Am Number Four"で宇宙人としての自分に目覚めていったのと同じように、ストリッパーとしての自分に目覚めていってしまう。
こいつが穴埋めで無理やり舞台に立たされ、"Like A Virgin"にあわせておどおど脱ぎはじめるとこなんか最高。

彼を女手ひとつで育てあげた勝気な姉にCody Hornさん。弟の舞台を見てどきどきするとことか、Mikeとのやりとりもとってもおもしろい。

ストリッパー稼業とか仲間とのあれこれもあるけど、それだけではなくて、ふつうに土方しているとことか、銀行にローン借りに行って断られたりとか、がんばるMikeの青春が気持ちよい。
Channing Tatum、やっぱしいいやつかも。

ラストのカットもほんとに素敵でさあ。

あと、げろにむしゃぶりつくかわいー子豚とかも出てくるので、それだけでじゅうぶん。

NYのはあと1回くらい書くかも。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。