11.14.2025

[log] Alhambra - Nov. 7th - 8th

11/7(金)~ 8(土)の一泊でアルハンブラ宮殿に行ってきたので、簡単なメモを。
9月にはイスタンブールで、トプカプ宮殿やアヤソフィアを見たので、その続きの宮殿シリーズ、もあるし、前回UKにいた時も計画していて、でもCovidで頓挫していたやつ。

ロンドンから行くルートはガトウィック空港からマラガに飛んで、そこからバスか電車でグラナダ、になる(探せばもっとよいルートはあるのかも)。
BAの便は朝6:10発で、バスと電車を乗り継いであの空港まで行くには、午前3:00に家を出るしかなくて、空港には4:30くらいに着いたのだがラウンジはまだ開いていないし。

マラガ空港のイミグレーションは朝で到着便が集中していたのか、近年ちょっと見ないぐじゃぐじゃぶりで、抜けるのに1時間強、予約しておいたバスにはどうにか間に合い、乾いた岩山を抜けてグラナダのバスターミナルまで約2時間、更にそこからホテルがある中心部までバスで30分。ホテルに入ったのが15:00少し前だったので、家を出てから12時間かかったことになる。近いようでじゅうぶん遠い。

Catedral de Granada

18世紀初に建てられたこういう聖堂は、とりあえずなんでも入るべし、の原則で入って、当然素敵なのだが、堂内で場所を区切ってやっていたJosé de Moraの彫刻展がすばらしくてずっと見ていた。生々しい、というのとはちょっと違って。濡れたような涙の跡とか顔の歪みとか、信仰が固化しているとしか言いようがない。 売店で結構分厚いカタログを買ってしまった。

そこからDarro川に沿ってアルハンブラの方に歩いていくと下の方、反対側の草の茂っているところににゃんこが気持ちよさそうにごろごろしていて、その近くにもう一匹いて、その生息しているさまはベルンの熊公園を思い起こさせるのだったが、ネコさんがあんなふうにいられるのであれば、この地はよいところに違いないと思った。

川沿いの考古学博物館を見て少し歩いていたらヘネラリフェ庭園への矢印があって、アルハンブラは翌日の昼なのだが、ここだけ先に見ておいてもよいかも、と思ってその方角に行ってみたらものすごい階段と上り坂で死にそうになり、やっと上に着いたら当日チケットは売り切れでどうしようもなかった。態勢を立て直すべくバスでいったんホテルに戻って、アルバイシン(Albaicín)に向かう。

Albaicín

丘陵地帯に白壁と石畳がずっと続く城塞都市としてできあがった住宅地で世界遺産で、さっきと全く同じく一番高そうなところまでへろへろになって登って、だらだら降りて、それだけでも、ただ歩いているだけでじゅうぶん楽しい(坂がなければ)。こういうところで人が暮らしていて(今も)、過去には城塞だったここには籠って戦うために暮らす人たちがいたのだ、そして今はそれが観光名所になっている、といういろんな時間も含めた段差について。

てっぺんの高台にも夕日で有名なサン・ニコラス教会の展望台にも夕日を待つ人たちが溢れていて、サン・ニコラスの方ではサンバみたいな音楽をじゃんじゃか打ち鳴らしていたのだが、ああいうのってほんといらない。

帰りは幸せに路地を歩きまわっていたらなんとなくホテルに着いてしまった。

8日はアルハンブラの日だったのだが、前日の夕方にメールが来て、予定していたガイドが病気で来れなくなったので、ガイド分の金額はあとで返す。チケットはWhatsappを持っているのであれば送るよ、というのだが(... 怪しい)そんなものないよ、って返したらメールでチケットが来た。ガイド付のツアーは12:00開始だったのだが、ナスル宮殿(Palacios Nazaríes)の入場時間が10:30に変わった(ここだけ厳守しろ、と)。

10:30の前にカルロス 5 世宮殿 - Palacio de Carlos Vとか、その上にあるMuseo de Bellas Artes de Granadaとか、並びにあるキリスト教の教会を見る。これらが無料って割とすごい。

Palacios Nazaríes


ここが今回のメイン。
最初の部屋のタイルとか床の紋様、そこに射してくる日の光だけでやられて、天井を仰いでもどの壁に向かってもめちゃくちゃ細かいし目のやり場だらけでお手あげになった。こないだのトプカプ宮殿もよかったのだが、あちらはまだ見せ方並べ方に博物館的な配慮があった気がしたのに対して、こちらは素でイスラム文化と芸術の凄みを鑑賞というより体験として否応なしに叩きつけてくるような、モスクがそっくり裏返って被さってくるような凄みがある。これらをデザインしたり作ったり組みあげたり嵌めこんだり整えたりするのに、どれだけの手数と時間が費やされたのか、そしてそれらが信仰の名のもとに為されただとしたら宗教って… に改めて立ち返る、立ち返らざるを得ない、それもまた狙いのひとつで、そんなのがすべてこんな辺鄙な山のなかに一式揃って遺されていて、なんてすごいことよ、しかなかった。

気づいたら2時間くらい経っていて、結果的にガイド付のにしなくてよかった、って思った。
そこから他の建物 - 要塞 – Alcazabaの上にのぼって、昨日行けなかったヘネラリフェ庭園にも行って、それぞれ眺めとかは当然よかったのだが、Palacios Nazaríesの金縛りに襲われるような妖気はちょっとなかったかも。あと、庭園に向かう途中の野道にも猫がいてよかった。

とにかくこうして数年ごしの野望をどうにかした。

Capilla Real de Granada


前日に行った大聖堂の隣というかその一部の礼拝堂が博物館になっていて、絵とか王家の黄金の宝物などがあって(撮影禁止)、改めてイスラムとの対比でいろいろ思う。こんな違うのが、歴史的な段差はあるにせよ、よく近くに並んでこれたものだなー、というか宗教ってそういうものでもあるのよね。

空港に向かうバスに乗る前に帰り - 19:30発のBA便が遅れて22:30になるかも、ってメッセージが入り、こんなことならもっとゆっくりしたのにー、って嘆いても遅い。この空港にはラウンジもないし、スマホをチャージするとこもないし、ああ3時間あったら映画いっぽん見れたのに。

ガトウィックに着いたのは午前0時半くらい、1時過ぎの電車に乗っておうちには3時くらいに着いた。ちょうど丸二日間の旅になった。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。