22日、火曜日の夕方、CurzonのMayfair - 映画館で見ました。 昨年のLondon Film Festival でも上映されて、行こうかどうしようか悩んでいた目の前で売り切れてしまったのを憶えている。
監督は”Suffragette” (2015)のSarah Gavronさんで、監督以下のStaffもみんな女性で、上映前に彼女たちが登場する5分くらいのイントロ/インタビュー映像が流れた。 出演する子供達とワークショップを重ねながら如何にauthenticity - 真実味 - を失わないように配慮してみんなと一緒に作っていったか、とか。
みんなから”Rocks”って呼ばれる15歳のChola (Bukky Bakray)がいて、東ロンドンの方の学校で仲間たちとつるんでメイクアップごっことか歌ったり踊ったり楽しく過ごしていて、家ではまだ幼い弟のEmmanuel (D'angelou Osei Kissiedu)とママの3人で団地に暮らしている。 ある日家に帰ると - 前日にそれらしい兆候があったのだが - なにかにケリをつけたいごめんなさいの置き手紙と少しの現金をのこしてママがいなくなっていて、帰ってこないし何度電話をしても留守電しかでないし、ナイジェリアのおばあちゃんのところに電話しても特になんの連絡もないと。
大人の世話にはなりたくないし、姉としてちゃんと弟の面倒をみれるし、友人仲間から変に見られたくないし同情なんてまっぴら - のRocksは普段の生活を続けようとするもののやがて食べ物もお金も底をつき、アパートの電気も止められてしまったので、怪訝な顔をするEmmanuelを連れてふたりで親友のSumaya (Kosar Ali)のところに泊めてもらったり、仲良くなった転校生のRoshé (Shaneigha-Monik Greyson)のリュックからお金をくすねて安ホテルに泊まったりの放浪生活を続けるのだが、結果的には友達との仲を壊して彼らから孤立して、ホテルからも追い出されてどうしよう… になったところで保護されて、特にEmmanuelは施設に連れていかれてしまう。
ふつうの大人ならなんですぐ警察に言わないのか? になるところだろうが、なぜRocksにはそれができなかったのか、を普段の学校での暮らしや仲間達との振る舞いのなかから丁寧に説明しようとしていて、それは彼女の辛さ切なさも含めてとても説得力があるものになっている。そこを経由して最後、施設に行ってしまったEmmanuelの誕生日にみんなで一緒に電車に乗って遠出して彼に会いに行こうとするところは素敵ったらない。 この先にどんな辛いことが待っているにせよ。
彼女たち6人くらいが横並びになって屋上からの景色を眺めたり、みんなで楽しく踊ったりはしゃいだり、授業中にめちゃくちゃやったりの場面がすばらしくて、それってガールフッド/シスターフッドの物語、というのは簡単だけどひとりひとりの背後には家庭の事情も含めてほんとにいろんなことがあって、それでもそれなのにこういうことが成立してしまう奇跡.. みたいなところまできちんと拾って押さえているの。 彼女たちみんなで”Rocks”ってバンドだか、そういう曲だかになっているような。
母親が失踪してしまうお話、というと”Enola Holmes”と同じで、国もおなじなのにどこまでも違うもんだねえ、とか。
日本にも親がいなくなっちゃう映画って少し昔にあった(見てない)けど、あれよか”Skate Kitchen” (2018)とか”Girlhood” (2014) とかに近い - と思う。
おそらく彼女たちが日々聴いているであろう音楽がいっぱい流れるのだがなにひとつとしてわかんないったら。
今日はRSDのSeptemberの日で、先月は出遅れて失敗したので今回は6:20分くらいに現地に行った。ら、前回より点数も少ないし寒かった(コートの下に3枚とマフラー)せいか列もそんなでもなくて、ほしいのは楽勝で買えた。The Replacementsの3枚組ライブは、昨年でたBoxに入っていたのと同じみたいだけどCDじゃないから。
でもほんとうに寒かったので来月のは行かないかも。たぶん。
9.27.2020
[film] Rocks (2019)
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。