5.13.2012

[film] Le Gai Savoir (1969)

8日の火曜日の晩、相変わらす調子がでなくてさー、とか言いながら渋谷で見てかえった。

もうじき出る(出た?)『ジャン=リュック・ゴダール+ジガ・ヴェルトフ集団』のDVD箱は、昔だったら絶対買ったはずなのだったが、たぶん買わない。もうDVDは5年くらい買ってない。
買っても見る時間ないし、見る場所だったら映画館がいいし。

さて、「たのしい知識」。むかーし、同じ名前の『GS』ていう雑誌があったのだが、ぶあつくて面倒くさそうだったので結局買ったことなかったなー、とか。
英語題は、"Joy of Learning"。

たのしい。かっこいいー。 いじょう。

Jean-Pierre Léaud(役名はエミール・ルソー)とJuliet Bertoのふたりが、革命を起こすためにはいろいろ勉強せねばいかんー、お勉強はたのしーのだー、敵は思っている以上に賢いのだー、えいえいおー、というわけで、いろんなことをお勉強していく革命啓蒙教則ビデオ。

ゴダール自身のナレーション、ぴろぴろ電波系の電子音響に乗って、いろんなテキスト、広告、テレビ、コミック、メディアあれこれがゴダール・モードで右から左にわいわい流れていく。言葉と音、イメージの三者がそれぞれに自在に(ポップに)コラージュ/リミックスされ、そこに落書きとかト書きみたいのが被さって、画面は単なるアジびら以上の、安易な解釈と咀嚼を許さない特大のメッセージボードになる。

でも、デザインとかレイアウトという観点からすると、単にかっこいいーおもしろいー、しか言いようがなくて、語られる内容以上にそれらがフロントで突出しているので、口あけてほれぼれしている間に終ってしまう。

これが、われわれがよく知るところのゴダール革命のしっぱいのおおもとでもあるし、今となってはあまりにもあたりまえのゴダールなのだが、69年の時点でもうこんなことやっていたのね。
すごいったらすごいのだが。

あと、Jean-Pierre Léaudのつやつや髪の後ろ頭ととんがった嘴みたいのがついた横顔ね。
あんなのずるいや、とかおもった。

3Dになるというゴダールの新作が、どこまでたのしい知識してくれるのか、とっても楽しみだ。

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