11.07.2017

[music] Melvins / Redd Kross

10月31日、火曜日の晩、Electric Brixtonていうライブハウスで見ました。

英国でのMelvinsは初めてだが、でも連中がどこにいたってぜったいそのうち必ず見ることになるに決まっていた。
Redd Krossと一緒ならなにがなんでもだし。 この2バンド、何年か前の年末に西海岸怪獣大決戦をやっていたよね?

Door openが7時で、何時開始なのだかわからなかったが8時丁度に着いてドアを入ったらRedd Krossがステージに出てきたところだった。 こいつは楽しくなりそうだぜ、って見た瞬間にわかるやつ。
McDonald兄弟のギターとベースがぱりぱり軽快に絡み合って、その隙間にドラムスが威勢のよい餅つきみたいにばりばりやたら気持ちよく合いの手いれてくるのであんた誰よ? と思ったらDale Croverだったの - 彼のSecond Actでもがんばるからねー って紹介されてた。 そりゃすごいわよね、しか出てこなくて、ふつうだったらぴょんぴょん跳ねまわるのだが次があるのですこし我慢した。

9時を10分くらいまわったところで、トリオのMelvinsが登場する。 ベースはついさっき見た気がするSteven McDonaldさんで、両バンドのボトムが一緒なのだから音は、というとやはりぜんぜん違っていて、空中で鋭角的に跳ね回るのがRedd Krossで、地の底から地鳴りを起こしておろおろ右往左往させてしまうのがMelvinsで、表面のやかましさも、引き起こされるパニックの度合いとか内容も、やはり違っていて、冒頭、ギターをぎゃんぎゃん鳴らし始めたBuzz Osborneのばくはつ後ろ頭を眺めつつなんなんだろうねこいつら、とひたすらわくわく感心していた。

盤石の3ピースで、3コードパンクでもガレージでもハードロックでもメタルでもコアでもノイズでもなくて、やかましいことは保証つきだが、人懐こさも不可侵の孤高さとも縁がないふうで、ただただそれぞれの楽器が叩きだす音がぶつかり合ってかっこよい模様とか星座とかを描いて繰りだしてくるそのさまを荒れ狂う嵐のなかびじゃびじゃになりながら見ているような、そんなかんじ。 そういう状態で震えながら立ちつくしてしまうので、演るほうも演られるほうも変態、みたいな言われ方をしてしまうのだろうが、いちど聴きにきてみなよ、電気ウナギでいちころだよ。

いちおう7月に出た新譜 "A Walk with Love & Death"のプロモーションのようだったが、曲目は全キャリア通してのヒットパレード風で極めて安定 - カテゴリー5のハリケーンの猛威を「安定」と呼んでしまってよいのかはあるにせよ - していた。 ビートルズのカバーまでやっていたし。 とにかく気持ちよく滑っていって、ベースのStevenの佇まいがいっしゅんRushのGeddy Leeに空目してしまい、つまりそれってほぼ神の領域、ということなのだが、案外違っていないこともないかも、と思ったりした。 でもそれはAvengersというよりはこないだのThorみたいなほうで、要は神というよかお化けの愚連隊みたいなかんじの。

75分くらい、アンコールなし。ハリケーンは戻ってこないから。
物販がほとんどなかったのが悲しかった。 やはりアメリカじゃないとな、なのか。

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