11.12.2017

[music] Billy Bragg

7日の火曜日、冷たい雨の晩、Islington Assembly Hall でみました。

Billy Braggは”Don’t Try This at Home”の後のツアーでのクアトロとか00年代に何度かNYで集会みたいなとこでも見ているのだが、バンドで最後に見たのは02年くらい、Ian McLaganがオルガンにいたときとか。
Londonのは6日と7日の2日間で当然の、あっという間のSold Out。

まだ体調がいまいちだったので前座は諦めて8:50くらいに着いたら3分くらいで始まった。
バンドではないソロで、曲によってC.J. HillmanさんのギターとかPedal steelが加わる。

最初から”Sexuality” 〜 “The Warmest Room”だったのであーらおもしろ、だったのだが、これはマクラみたいなもので、3曲めのWoody Guthrieのカバーから、この曲が80年前に書かれたものだなんて信じられないよね、とお話しが始まり、キャリア初期の曲をやる - 緑色のカブトムシギターを手にする - ときなんかは、2016年のBrexitとトランプは余りに衝撃でなにかあるごとにFacebookにコメントを書いていたのだが、ある日ちょっと待てよ、自分が音楽を始めたのはこういうことを伝えるためだったんだろうが! と気付いてFacebookにあれこれ書くのはやめた、と言って”Accident Waiting Happen”を。

昔からであるが、彼の曲間のお話しはそこらの政治演説よか断然おもしろくてためになってしみじみ気付かされてくれて、これじゃSold Outも当然よね、だった。テーマはBrexitは勿論、メイにトランプにLGBTにAntifaにClimate changeに難民支援にデモに三文メディアにどこまでも広がっていって、それらを自分の歌に盛って自在に替え歌にしていく。 そういえば00年代のときはAnti-Bush全開だったなー、とか。

“Solidarity stands”、”Solidarity exists”、“Empathy”といった言葉が頻繁に飛んできて、音楽は社会を変えることができる、自分にとって音楽はIdeaだ、自分はこれを使って戦っていく、間違っても自分に期待しないでほしい、僕は君たちのAbilityを信じる、共にそれぞれのやり方で、自分の場所で戦うべきなんだ! と言ってラストの”I Keep Faith” 〜  “There is Power in a Union”になだれこんでいく様は圧巻としか言いようがなくて、とにかく彼はこういったことを30年以上ずっと言い続けているんだからさ。

こういう固めのばかりではなくて、”Greetings to the New Brunette”のときには、C.J. Hillmanを指差して、彼はこれから4分間、Johnny Marrになります! と言い、つまり俺はCraig Gannonになるわけだが … いやそんなの誰も知らないか、と自分で突っ込むとフロアからは「俺はしってるぞ」「知ってるよ」という声が次々あがるという。(知ってるよもちろん)

アンコールは1回、4曲。
“Full English Brexit”で自分たちの足下を照らして、“The Times They Are A-Changin' Back”でDylanを借りつつトランプを強烈に皮肉ってから、替え歌満載の”Waiting for the Great Leap Forwards”で大合唱のうねりを作って、そのうねりが最後の”A New England”で大爆発する。彼がなんもしなくても怒号のように響きわたる声声声。
85年にKirsty MacCollのバージョンにときめいてからようやくこんなところまできた。この歌をこんなふうに大合唱するために自分は英国に来たんだと思った。

ぜんぶで2時間たっぷり。 “Jeane”も聴きたかったなー。

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