寒くなったよう。 昼間には雪が降ったって。
19日、日曜日の午後、CurzonのBloomsburyでみました。
Ingrid (Aubrey Plaza)はSNS - 特にInstagramにどっぷりの女の子で、自分にとっては親友と思っていたCharlotteが結婚式に自分を呼んでくれなかったのを根にもってWedding Crasherをやらかしてから村八分にされて病院に隔離されセラピーとかも受けさせられて、あーあ、ってなってから今度は雑誌に載ってたインフルエンサーのTaylor (Elizabeth Olsen)に目をつけて、彼女のインスタにコメントしたらちょっとだけレスしてくれたので嬉しくなって、亡くなった母が遺してくれた$60,000を手にひとりカリフォルニアに渡り - Goes West - Taylorの近所に出ていた貸家をキャッシュで借りて居場所を確保すると、猛然と彼女を追っかけ始める。 それはもう手当り次第で、大家でバットマンおたくのDan(O'Shea Jackson Jr.)のヘルプも借りたりしつつ、彼女の夫も含めてなんとか友達になることに成功するのだが、結局塗り固められたIngridのいろんなウソは動物みたいに野蛮なヤク中のTaylorの兄に見破られて、さてどうなっちゃうのか。
物語の転がしかたに無理があるとは思えなくて、ああなるしかないのだろうな、と思う一方で、Ingridのキャラクター設定についてはわかんなくて - つまり、あんなふうにペンシルベニアから西海岸に移動してなおも懲りずにSNS上でのFameを勝ち取ろうとするような若者がいるのだろうか? - いるんだろうな - 程度の感触しか持てず、SNSなんて虚構なんだから上っ面なんだから、とか言ってみたところで、そんなのあらゆる「リアル」を片っ端から軽蔑してへらへらやってきた80年代の奴が言ってもだめよね、とか。
Ingridだけでなく、彼女が向かっていく先のTaylorの方も、そのしょうもないアーティスト気取りの夫も、その周りの取り巻きも揃って見事にろくでなしばっかりで、結局こんなろくでなし共がはしゃぎまわっている世界、ていうあたりも80年代とたいして変わんないのかも …
ただ、いまのソーシャルメディアにしてもゲームにしても、世界のいろんなとこから降ってくるその量とそこに没入できてしまう時間ときたらたぶん年寄りの想像を絶するもので、そこからそこに浸かってその世界で受容されること、あるいはその世界から排除されることがその人にとってどれだけ意味とか価値を持つ(or 損なう)ものであるかは想像できないこともない。 依存症、とかいう用語は安易に使いたくないけど、このことをドラッグと同じような視座で見てしまうことは適切なのかどうなのか。
Aubrey PlazaもElizabeth Olsenもどちらかというと人を呪ったり祟ったり憑りついたりする演技が得意だった気がするのだが、ここでは同様の動きをしているかに見える彼女たちの背後にあるソーシャルメディアの呪縛、みたいのがくっきり見えてしまうところが怖さを倍加させている。 彼女らを(彼女らだから?)あんなふうに狂わせてしまうレスとかタグとかスレッドとかの恐ろしさ。 実体がない、とは言わない。 実体はあって、ただそれがどんなふうに考えや志向を捕えて変えていくのかが見えないところがこわい。 それが、そこから逃避するためにやってきた軽くて薄い西海岸でさらにぐちゃぐちゃの展開を見せてしまうところも。
例えば彼女が東(New Yorkとか)に行ったら別の展開を見せたのだろうか?
なんかうだうだ書いてしまったが、全体のノリとしてはホラーというよりは、どたばたコメディなの。普段あんまし関わりたくない、そのサークルには加わりたくないかんじの人たちがいっぱい出てくる、ていうだけの。 Aubrey Plaza、うますぎるしこわすぎるし。
今晩(30日)、The Fallのライブのはずだったのだが、M.E.Smithの容態がよくないということで延期になってしまった。 残念だけどそれ以上に心配だよう。
ああ11月も..
11.30.2017
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