10月28日土曜日の午後、Picturehouseで見ました。
こないだのLFFでも少し話題になっていた英国のSally Potter - "Ginger & Rosa" (2012)とか - の新作。
71分の室内ジェットコースター、ブラック(モノクロ)、コメディ(?)。
政治家のJanet (Kristin Scott Thomas)は自宅で自分が所属する野党の影の内閣のメンバーになったお祝いパーティを開こうとしていて、夫のBill (Timothy Spall)はよれよれとリビングでレコードをかけたりしているところに、Janetの親友のApril (Patricia Clarkson)とその夫のGottfried (Bruno Ganz)が現れて、他にMartha (Cherry Jones)とその同僚で三つ子を妊娠していることがわかったJinny (Emily Mortimer) が現れて、汗びっしょりで挙動不審のTom (Cillian Murphy)も現れて、一見全員まともで上品そうな社会の上層の人々のようなのだが、実はぜんぜん噛み合わない最悪の組み合わせの人びとだった、と。で、パーティは?
どんなふうかというとAprilとGottfriedはもう離婚すると息巻いてて、Tomは頻繁にトイレに篭ってはコカイン吸って持ってきた拳銃で自殺しようするけど踏みだせなくて、Billは病気でもう長くないことを明らかにして、更にTomの妻のMaryanneと不倫関係にあることを告げたりしたのでTomはBillをぶん殴って、みんながおろおろするなか、Janetには頻繁にどこかから電話がかかってくる。
みんなで楽しく暖かくお祝いする会のはずが、なにかをきっかけに愛憎どろどろ、ぶっ殺したろかの修羅場に変貌していく様って、演劇とかでは割とあった気がするが、この映画はその辺を割と上品に繋いで沸騰させて、でも血染めの惨劇みたいなところのぎりぎり手前で踏み止まる。 その踏ん張り具合がThe Partyであり、同時に政党のThe Partyでもある、と。
で、最後に、人はなにをもって幸せな状態とか不幸な状態になるんだろうねえ、といったことを考えたり。
中心の女優陣にKristin Scott ThomasとPatricia Clarksonというキツくて強そうな狐2人を置いて、それぞれの相方にTimothy SpallとBruno Ganzというずぶずぶ食えない糠味噌みたいな2人を置いて、そこに薬物系のヤバ男とスピリチュアル系の女性を絡ませる、というキャスティングが効いていて、それでも話の先が見えないのはこの連中だからなのね、と。
11.11.2017
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