11.01.2017

[film] The Snowman (2017)

21日の土曜日の夕方、Leicester Squareのシネコンで見ました。
監督は、"Tinker Tailor Soldier Spy" (2011)のTomas Alfredson。

最初にママに虐められている子供が出てきて、そのママはどこかからやってきたおじに虐められてて、それを息子に見られたママは車で外に飛びだして湖の氷の下に沈んでしまう。

ノルウェーの警察のHarry Hole (Michael Fassbender)はよれよれで路上で寝たりしていて、どうしてかというと妻Rakel (Charlotte Gainsbourg)と別れて子供も妻の再婚相手のほうに行っちゃって、ということらしい。

ある雪の晩、遅くに帰宅したシングルのママが明け方に消えている事件が起こって、Harryがそれを担当して見ていくと過去にも同様のケースがあったらしいこと、新たに同僚となったキレ者Katrine (Rebecca Ferguson)の資料から10年以上前にCold Caseとなったのとも似ていることもわかる。更にHarryのところにも予告らしきものが届いたり、別の女性がひどいやり方で殺されたり、どの事件も被害者は女性のシングルマザーで、いろいろ事情を抱えていたらしいことがわかって、最初に雪が積もった日に起こって、あとには雪だるま(Snowman)が残されていたりする。 殺しかたも残忍で、だいたい首がちぎれていたりふっとんでいたりばらばらにされて鳥のご飯になっていたり。

だんだんに地元の富豪(J. K. Simmons)と関係のあるらしい医者の線とかが見えてくるのだが、ようやく近い、あと少しのところまでいったKatrineにも...

断片的なネタがこまこま出てくる割りにはミステリーぽくない、犯人はああそうなの、的にわかってしまうのでポイントはそこにはなくて、身が切れるような寒さのなか、子供に悲しい思いをさせるとSnowmanが現れて自分の身をざっくり切られることになるよ、ていう犯人のメッセージに付きあわされることになった警察の苦労とかもういいかげんにして、とか、とにかくずうっと寒そうで気候以上に人生がきつそうなMichael Fassbenderがかわいそうだった。

氷の下とか雪の下に埋められて見えなくなっている哀れな子供たちの念が、ていうピエロ(IT)じゃない雪だるまホラーとして作る手もあったのかも知れないが、降り積もっていく雪、吹きまくる風、その音、扉の開閉、突然灯る明かり、それらだけで十分おっかなかったりするので、その中においては追っかけられるホラーよりは、追っていくサスペンスのほうが、雰囲気は盛りあがるのかも。
で、そこに疲れきってへろへろのMichael Fassbenderを置くと更に身を切るような切なさが増してよいの(じっさい切れたりするし)。なんでそんなにくたびれて擦り切れているのかは最後までわかんないのだが。

ふと、"Blade Runner 2049"のRyan GoslingがMichael Fassbenderだったら? と思ったけど、やっぱなんか違うよね。
でも、Ryan Goslingを追っかけるほうのレプリカントがMichael Fassbenderだったら、ちょっとおもしろくなったかも。
そうすると、もういっこのあのシリーズのテーマとも繋がりそうじゃん? 製作おんなじだし。
 

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