風邪の顕現モードがとつぜん変わって鼻水が大洪水のように。
とりあえず、SFでいったん区切っておく。 3.1から3.3までの食べ物とかあれこれ。
既に書いているところはあるが、1日の午前にホテルに入って、寝過ごして2時過ぎにBARTで町にでる。
もんだいはどこに行くのか、ではなくてなにを食べるか、だったので、降りる駅は16th St. Missionで、向かう先はTartine Bakeryしかありえなかった。
昼過ぎだったのでそんなに混んではいなくて、Brioche Bread PuddingとHot Pressed SandwichのThree Cheese Tasting、ていうのをいただく。 みっつのチーズていうのは、Bellwether Carmody, Straus Cheddar, Idiazabal - うし-うし-ひつじ?
Bread Puddingは前もここで食べたのだが、驚異的なバランスで、元々はしっかりしていたはずのパンと果物がどっちもくたくたになってカップのなかで丸まっているのがたまらなくいじらしいの。
みっつのチーズは、どれがどれやら、おいしいのでどうでもよくなる。 おかきみたいにばりばりに固くこんがりしたパンがまず口腔内をぐさぐさ傷だらけにしそうになったところにふんわり香ばしいチーズが覆いかぶさって、でもそいつは溶けててやたらあっついのでどっちみち火事場の戦争状態で、そこにコーヒーがとってもやさしく素敵だったのと、あと、お皿に生の人参がごろんて置いてあって、救いを求めて齧りついたら辛みのきいたピクルスで口のなか大火事、想像していたのとのあまりの違いに泣きそうになったのだが、結果としてこの組合せはすばらしいのだった。
(ここの日本進出が失敗してよかった .. おなじクオリティのものができるとは思えないもん)
そこを出ていつものように近所のBi-Rite Marketとか見たのだが、今回の問題は(ほんと問題だらけだったわ)、NYへの移動が入るので、瓶ものとかでっかい袋ものとかは買えないのだった。 なのでしぶしぶ我慢して、そのままValencia stに行って、これもいつものDandelion Chocolate ~ Craftsman and Wolvesとかを見た。 いちおう、板チョコくらいは隙間に入るしだいじょうぶよね、と何枚かとヌガーをいくつかと。
板チョコの “Ambanja, Madagascar 2015 Harvest” - きょういてき。
さらにそのままValenciaを上るんだか下るんだかして、久々にAquarius Recordsに行った。
12inchはむりだけど、7inchなら隙間にはいるよね、と2枚だけ買う - Brutal TruthとConvergeのSplit (1997) とか。
1970年から潰れてないので商売になっているとは思うものの、ここのセレクションはほんとに変わってて、水瓶 ..としか言いようがないわ。
そこから通りの反対側のレコード屋も見て、そこを上るんだか下るんだかして通り沿いの本屋も見て - 1軒はインディーものもいっぱいの新古書店 - Dog Eared Books、もう一軒は、ミステリー・ファンタジー・ホラーに特化した本屋 - Borderlands Books - 隣のカフェと繋がっている - で、たぶん、この通りで自分の生活の90%はなんとかできてしまうのではないか、と強くおもった。おもうのはかってだ。
そこからダウンタウンまではUberのPoolで行った。(Uberを試してみようプロジェクト)
Poolていうのは相乗りで、相乗りだから料金は安くなるのだが、どんなもんかしら、と。
たしかに安いの。タクシーと比べると半分くらいになっているかも。ただ相乗りなので、一緒に乗るひとが面倒だと、面倒かも - やたら人なつこく話しかけてくるひととかいて、別にいいんだけどね、なんかあれよね。
その日の晩は立食のパーティーみたいので、翌日2日の昼も座食のパーティーみたいので、実にどうでもよい。
2日の午後に少し時間が空いて、その晩が電話会議とかでどうなるかわからなかったので、とりあえずCity Lights Booksにお参りにいくことにした。 移動の事情で買えないけど、買わないけど、でもね。
入ったとたん店頭に、今晩7時からJoyce Carol Oatesさんのサイン会がありますよ、ていうチラシがあるのを見てがっくし(また来なきゃいけないじゃん…)。
なので、そのときは適当に流して、晩に - なんだかんだで8時くらいになってしまったが、もう一回行って、サインしてもらって握手してもらう。
すごく細くていまにも壊れそうな、でも笑顔の素敵なおばあさん(もう77歳なのね)で、ふんわり柔らかい掌でした。
結局City Lightsで入手したのは彼女のサイン本(短編集にした)だけで、晩御飯どうしよう、て思って、Uberでもう一回Valencia stに行ってみる。(このとき、Uberで相乗りになった女性が途中で降りて入っていったレストランがすごくおいしそうに見えたのでメモしとけばよかった、と今となっては)
行ったのはValenciaのMission Cheeseていうとこ。 http://missioncheese.net/
ここはCraftsman and WolvesとDandelionの間に挟まっていて、つまり、順番に、パンとコーヒー、チーズ、チョコ、をそれぞれものすごく独特でとんがったやつらをいっぺんに堪能できてしまう、もちろんお腹はぱんぱんになるはずで、この通りに住んでいればあとはなんに(以下略)
チーズの店頭売りはしていないようで、カウンターとテーブル席があるだけで、本来であればカウンターでプレートのチーズでもつまみながら、なのだろうがチーズもサンドイッチもいいかげんにしとけ、ていう声がしたのでMac & Cheeseにした。
ものすごくシンプルで、ものすごくおいしいお皿については、いいから食べてみ、以外に適切に表現する言葉を持っていないと思うのだが、こいつもそれで、なにをどういったらよいのかわからない。マックとチーズの境界が限りなくぐだぐだになっているのがよいのか、いけないことなのか、そもそもおいしさのツボはそこにあるのかないのか、くちゃくちゃしているうちに頭の奥がマヒしてきて、こういうのは他でいうとボロネーゼのすごいの、とかラザーニャのすごいの、とかでも起こることがあるのだが、とにかく早く食べ終えないとマックの大群が夢に出てきそうで怖くなる。 すんごーくおいしい、ことだけはたしかなの。
食べ終わったら9時近かったのでValencia - Missionを抜けてBARTの駅まで歩いたのだが、灯りがついているどのお店もとってもおいしそうで、特にメキシカンとか、わいわい賑わっていて、暮らすとしたらやっぱりこの(以下略)
SFからNYへの飛行機については既に書いたが、食べ物にかんしていうと、(なんか食べないわけにはいかないから)$8.99のSnack Boxていうのにしたら、箱のなかにクラッカーとか木の実とかスプレッドとかの小袋がこちゃこちゃいっぱい入ってて、齧歯類じゃねえんだよう、てキレそうになっていたら、隣のラビのおじさんが、くしゃくしゃの袋からサンドイッチみたいのを出してきて、それがものすごくおいしそうで、それひと口くださいませんか、て喉まで出かかってこまった。
あと、機内TVのちっちゃくてしょぼい画面で少しだけ”Carol”を見た。あんなちっちゃくても、絵のような美しさは損なわれていないのだった。
つぎはNYへ。
3.11.2016
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