27日の晩、品川で見ました。今年の初ライブ。
彼女のライブを見るのは2010年の11月、Sold OutしたCarnegie Hallの以来。
このときのバックは5人で、違いはトロンボーンとか管楽器のひとがひとり。 アンサンブル全体のリードは今回と同じRyan Francesconiさんで、彼はこのときソロで前座もやっていた。 あと、今回はnordのキーボードがピアノの横に追加。 ステージ上の配置はおなじ。 向かって右にドラムス、ハープまんなか、左にRyanさんと弦の女性ふたり。
彼女の楽曲とアンサンブルの仕様て、あきらかにクラシック器楽曲のそれなので、会場はクラシック用のとか今回のような天井が高くて遠くて響きのよい教会とかがよいに決まっているの。
(ちなみにNYの会場はApollo TheatreとBrooklynのKings Theatre。 いいなー)
新作”Divers”がヴィジュアルも含めて結構かっちりと作りこんであったのでライブはどうなるかしら、ていう興味はあったのだが、しょっぱなは”Bridges and Balloons”で(新作のは2曲めから)、要するにライブは彼女の唄とハープをぶっとく聴かせるもので、それでよいのだね、と改めて認識させるような構成だった。
それにしても、あの空間でなんと気持ちよく響き渡る楽団であり楽曲だったことか。 いろんな弦の糸やリコーダーの吐息が撚りあい絡まりあって天に伸びていったりちりちりと花火のように散っていったり風にたなびいたり、それを裏で表で支え、吹きあげる繊細なドラミング - (兄のPeterによるもの)。冬の冷気を湛えた教会のつーんとした空気溜まりが彼女の音楽と共に緩やかにその温度の層を変えていくのが見えるようでした。
個人的には”Emily”のうにょうにょ止まらないうねりと”Peach, Plum, Pear”のなーななーなー♪が聴けますように、とお祈りしていて、で、それらを演ってくれたのでとっても満足した。 チューニングした後の”Peach, Plum, Pear”の輝きがすばらしくて、それに続いた新作からの”Goose Eggs”もなんのギャップもなしに繋がっていた。
彼女自身もよい意味で変わらない。 演奏中に身体が固定されてしまわざるを得ないハープ奏者 & シンガーであるので、曲の間にきゃっきゃうふふと飛び回って、直後にしーんとつーんと演奏に集中するその変てこな挙動、それを人によっては妖精と呼んだりするのかもしれないが、おもしろいねえ、といつも思うのだった。
教会行ってぶつぶつ文句いうひとがいないように、満足しなかったひとなんかひとりもいなかった晩だった。よね。
1.31.2016
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