11.16.2011

[film] The Other F Word (2011)

日曜日は、地味によいこに映画2本だけ。  Foo Fighters、行けばよかったかなあ。

ブランチは、TribecaのLocanda Verdeで、Wood-Fired Uova Al Forno、というのをいただいた。
深皿にお豆とモッツアレラとはっぱを敷いてこんがり焼きあげたやつ。 しょうげき、だった。

3:00からFilm Forumで見ました。 ドキュメンタリー。 パンクの... かなあ。
http://www.theotherfwordmovie.com/

ふだん、職場(=ライブ会場)でFワードを連発しているLAパンクシーンの重鎮のみなさんが、自分の子供をもって、子育てという事態に直面したとき、どうなったのか。 パンクにとって子育てとは、いったいどういう意味をもつのか。

いろんな人たちがいっぱい出てくるが、メインで出てくるのは、Jim Lindberg (Pennywise), Fat Mike (NOFX), Lars Frederiksen (Rancid), Mark Hoppus (Blink 182), Tim McIlrath (Rise Against) あたりで, 他出るのはBrett Gurewitz (Bad Religion), Ron Reyes (Black Flag),  Flea, Josh Freese, Mark Mothersbaugh,  などなど。

めちゃくちゃおもしろかった。
パンクていうのはまず親に反抗し、体制に反抗し、既成概念に反抗し、なにごとにもきんきん針と中指を突ったてるものだった。
だがしかし、その針の内側に守るべきものができる、自分があれほど嫌っていた親に自分がなる、ちゃんと子供を育てるために学校にも通わせる、そのためにそれなりの生活レベルを維持確保する、これらって自分がずっとやってきたことを否定することにもなりやしないか。

で、そういう事態になって、彼らは彼らなりに考えるわけだ。 自分はなんであんなにも親を嫌ってパンクになっていったのか、とか。

よいのは、「パンクも人の子」とか、「ご家庭パンク」とかおちゃらけたりしないこと、パンクがそんなことを... とかも言わないことだ。
そんなの言うこと自体おかしい。 あくまで線を引くのは自分だし、パンクってそういうもんだから、と。

こうして、彼らが本当に真剣にParenthood - 親になること - を考え、実行し、苦闘するその姿がおもしろおかしく描かれる。

それは結果的に、誕生から35年だかなんだかを過ぎようとしているパンクの本質に向かうものに - そこらの安っぽいパンクドキュメンタリーをはるかに超えるものに - なっていたように思う。

だから年間200日を超えるツアーに出るような生活を子育てのためにやめる = バンドを脱退する Jim Lindbergさんが感動的にうつるのだし、子供がいてくれてほんとによかった、と泣きだしてしまう泣き虫Fleaさんも沁みるのね。

でもだからといって、最近の女性誌にいっぱいでている「子供をつくろう」みたいのとは全然別だからね。  あれってほんとにほんとに気持ちわるいんだけど。

映画全体のトーンは、ほのぼのとおかしい。
子供をあやすのにDevoのフィギュアを使ったり、完全に子供の尻にしかれてたり。

あとね、弱点があるとすれば、これってパンクは男性のもの、っていうそれなりの前提に立ったものなんだよね。
女性側の視点(パンクの夫を持ってしまった妻たち、自身がパンクであるママたち)を入れたらどうなったのか、とか。

続編をつくってほしいものだ。

あとね、これって西海岸(LAパンク)だから成立したテーマかもしれない、とか。

Josh Freeseさんの息子、NINのJones Beachのときにステージの端にでてきてあそんでたねえ。

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