BAMのあと、裏手のGreenlight Bookstoreでだらだらして、いいかげんBrooklynの地図とか買った。
あと、Jonathan Lethemのサイン本がいっぱいあったので「孤独の要塞」を買った。
晩のライブまでのつなぎで最近の若者むけのもなんか見ないと、と思ってマンハッタンのシネコンでこれを。
予告でかかったJason Reitmanの新作、"Young Adult"がすごくみたい。
で、"Like Crazy"。 2011年のSandanceでGrand Jury Prizeを受賞しているそうな。
学生の終わり頃に知り合った彼(Anton Yelchin)と彼女(Felicity Jones)が、仲良くなるのだが、彼女はVisaの関係で英国に戻らなきゃいけなくなって、その後Vacationでアメリカに入ろうとしたのだがVisaのViolationがあったから、ということで入国できなくて、双方それぞれの国に仕事もあるし、遠距離恋愛で悶々するの。 それだけなの。
きほん、こういうのは彼と彼女(だけ)の問題なので、暗くも明るくもない。静かに、じっくりと感情が昂ぶったり落ち込んだり諦めたりしていくさまをきちきちと描いていく。 こないだのDrew Barrymoreの"Going The Distance" (2010) みたいなわんわんしたはた迷惑な騒々しさはなくて、双方が見えない糸であや取りをしているようなもどかしさが、えんえんと。 たぶんこっちのがリアルなんだねえ。
いっそのこと結婚を、とか思うがグリーンカード目当ての結婚もあるので当局はうるさくて、しょんぼりして、そうしているうちにそれぞれに仲良くなるひともでてきたりして、もうさようなら、になってしまいそうになる。 しょうがないかー。
遠距離恋愛、というのはたんに物理的に隔たっているということだけではなくて、そのひとがそのひとである限りにおいて、それぞれに流れていく時間がある限りにおいてもうどうしようもないのだと。 泣いてもわめいても狂っても。
そういうのを、そういう状態を画面の濃淡と分割と切り返しだけで示そうとする。 耐えられないのであれば、恋をやめるか、自分であることをやめるか。
修羅場も殺傷もない、懇願も恨み節もない、決定的な一撃も殺し文句もない、ふつうそういうもんだよね。
そんな彼と彼女を演じたAnton YelchinとFelicity Jonesはすばらしい。
Antonは、あと5年もしたらはげてでぶになってしまうだろうから、今が旬だとおもう。 ほんともったいないが。
あと、彼のほうの彼女(職場の同僚で、できちゃうの)にJennifer Lawrence。 彼女もよいかんじ。
音楽はいろいろ流れるが、つき合いだした頃にふたりが好きだ、といったのが、Paul Simonの"Graceland"でー (ふーん...)。
ラスト、画面が暗転したところにStarsの"Dead Hearts"がきらきらと流れだす。 その瞬間、うしろのほうにいた女子数名から「きゅぅー」みたいなへんな鳴き声がきこえた。
久々にみた恋愛映画、だったかも。
11.16.2011
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