12.10.2010

[film] Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 1 (2010)

帰るとき、外は24F(マイナス4℃くらい)でした。 taxiがぜんぜんつかまらない。

部屋に戻ってTVをつけたら、丁度Conanのショーの音楽ゲストがShe & Himで、"I put a spell on you"なんか歌ってる。どんなにりきんで叫んでも、なんかかわいいのね。

とにかくここんとこ、寒いしねむいし、なんでもかんでも寒いし、寒いとぜんぶどうでもよくなってきてしまったので、水曜日の晩、映画見てかえる。

Times Squareで、8:55から、音がいいシアター($17)のほうにして、10分前に行ったら客席には誰もひとがいなかった。予告がはじまってからぱらぱら来たが、それでもぜんぶで5人くらい。 (これなら安いほうの値段で入ればよかった)
なので、前の座席の背に足を投げだして、シャツをずるずるにして、めちゃくちゃだらしないかっこしてみる。 (だいたいいつもそんなもんなのだが)

最初の予告が"Kung Fu Panda 2"、パンダの足ぶみの音が道路工事現場みたいに響いて気持ちよい。

あとは、"Cowboys & Aliens"の予告。 これは絶対みたいねえ。

今回のはとにかく気が乗らなかった。 これまでのHarry Potterものは、公開初日とか2日目とかに必ず通っていたのに、今回は行く気にならなかった。 だって終わりが見えてるそのひとつ前なんてつまんないし、暗くなるにきまってる。 ただでさえ暗いはなしだってわかっているのにさ。

加えて、ストーリーとかが、いまだによくわかっていない。
原作読んでいないし、最初の3本くらいを米国で見たせいからか、あの世界の英語だの用語だのの基本的ななにかが致命的にわかっていない。 たぶん。

どっちが善玉で、どっちが悪玉か、はわかる。(たまにわかんなくなるけど)
だれが死んじゃったのか、もわかる。  (たまにしんでないみたいだけど)
どっちが優勢で、どっちが苦しいのか、もわかる。  (どうせひっくりかえるけど) 

でも例えば、なんでHarryばっかりいじめられるのか、とか、なんでHarryの両親は殺されたのか、とか、悪い連中がどっからきて、なにをしようとしているのか、とか、あの蠅みたいな金玉はなんなのか、とか、変な妖精とか動物とか、あいつら新種の生き物じゃないのか、とか、あれだけ大騒ぎしているのになんで警察とか軍隊とか国連はでてこないのか、とか、そういうのはわからない。  
だって魔法の世界だもん、て言われたらへえへえ、てわかったふりをするしかない。

ぐだぐだ言うんだったら見るんじゃねえよ、ってファンのひとだったら間違いなく言うとおもう。
でもね、うまく説明するのはむずかしいけど、見ないわけにはいかないのよ。
だって魔法っておもしろいじゃん、花火とか爆竹みたいで。(こどもか)

そういえば既に前作もあんま憶えていないのだった。
校長先生が死んで(殺されて)、Alan Rickmanがなんかのプリンスなのだった、かしら?

今回はずうっと逃げまくる映画だった。
楽しかった学園生活はちっとも出てこなくて、お尋ね者となったHarryたちが地の果てみたいなところをずうっと逃げまわっている。 逃げながら、人とかなんかのモノ(←それすらわかっていない)を探したりしている。
ロールプレイングゲーム(=やったことない)とかすごろく(=やったことある)みたいなかんじ。 
ところどころで、西部劇とかゾンビものみたいなかんじになる。 あとは濡れ場(妄想)もSM(リアル)もある。 

大蛇が飛びだしてくるとこでなかなか凄い音が鳴るのだが、前の席のひとはほんとうに飛びあがって絶叫していた。 おもしろかった。

あと、蛇もこわいけど、Helena Bonham Carterはなんであんなにおっかないのか。
ナマハゲよりもゾンビよりもこわいよあれ。

こんなふうに断片断片でみると映画っぽいとこもいっぱいあるのだが、全体としては、ていうかまず「全体」てどこからどこまでを言うのかがよくわからない。それは描こうとしている世界とか時間軸のスケールがでっかくて凄すぎて、ということよりも、古くからある骨董屋のごちゃごちゃ乱雑に積み重なってよくわからない、けど売ってるものはよく見てみれば愛らしいのでなんとなく憎めないかんじ、に近いのかも。

逃げ回る先の光景がほんとに寒そうなこの世の果てのかんじに荒れてて、そのかんじはいかった。
でも、どうせ瞬間移動できるならハワイとか南の島に逃げればいいのに。 水もあったかいよ。
国外には行けないのか。 パスポートがないとか。

このつらくて暗くて哀しーかんじはなんだろう、と思ったら『帝国の逆襲』なのかも、とおもった。
あれも男2名と女1名(+猿1匹)が落ちぶれて宇宙の果てまで逃げまくる映画でしたね。

そういえば前作を見た時に、Voldemort卿って実はHarryの父親で、今作のおわりくらいで"I'm your FATHER!"ってゆって、”NOOOOoooo~”てなったらおもしろいのに、と思ったのだった (そうおもったひと、いっぱいいるよね)。 さすがにそれはなかった。

でもDobbyのとこはYodaのとこよか、かなしかった。 あんなのないわよ。

となると次作は『ジェダイの復讐』になるのか。 
でも、援軍で小熊の大群とかがでてきたら椅子蹴って外にでるぞ。(ねえよ)

あと、最大のなぞは、なんであんなとこで唐突にNick Caveが流れるのか、ということだ。
そして、それにのってなんであんなふうにダンスを踊れるのか、ということだ。 ほんとうにあの曲で踊りたかったのか君らは?  ひょっとして魔法の国にはNick Caveしか流れていないのか?

Part2は、もう殆ど終わっちゃっているのだろうが、Johnnie Toさんに撮ってもらいたかったなあ。
きっと痺れるくらいすごいのができるとおもうんだけど。


Jimmy FallonのショーではPaul McCartneyがでてる。 なんて夜かしら。

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