あいかわらず、うたいたくなるくらいにー、さーむぅーいいいー♪
水曜日の晩、ライブの前にEast Villageにできたパスタ屋さんにいく。
Sara Jenkinsていうころころのおばさんが豚サンドイッチの店につづいて出したとこで、なんかこのおばさんは正しい気がしたのね。。
http://nymag.com/restaurants/features/69772/
ラザーニャがとんでもなく、とてつもなくすごかった。
丸いお鉢にいっこづつこんがり焼かれて出てくるのだが、極上のプリンみたいに軽くてやさしい。
これまで食べてきた「ラザニア」とはまったく別もので、とにかくあきれる。
10時からライブで、Joe's Pubはいつも外に並ぶのだが、この寒気のなか、まさか外並びはないよねー、と思っていたら、やっぱり外に並んでいた・・・
Joe's Pubには随分長いこと来ていなくて、ついこないだBlack Francisさんのアコギソロがあったのだが、気づいたときにはすでにぱんぱんの売りきれだった。
ここはシリーズもののイベントライブを地味に気長に延々とやっていて、ひとつが小屋お抱え(なの?)のLoser's Loungeていう、バンドが毎回アーティストやテーマをきめてゲストと一緒にカバー大会をやるやつ。
もうひとつが、この"Our Hit Parade"で、Our Hit Paradeていうのは、(説明によると)1935年から1959年まで、最初ラジオ番組でそのあとテレビ番組で、キャストメンバーがその週にもっともPopularだった曲をおもいおもいの解釈とアレンジでコミカルに演奏する、というプログラムで、ここのライブでは、その形式にならってOur Hit Paradeのメンバー+ゲストがバラエティー豊かに盛りあげます、と。
最近、火曜日に帰るといっつも"Glee"をやってて、見ているうちにこの世の全てがどうでもよくなってそのまま寝てしまうのであるが、その先駆けのような番組だった、のかもしれない。
Our Hit Paradeの基本メンバーは3人(?)で、ひとりはかのKiki & HerbのKenny Mellman(お化粧してないとわかんないよ)と、くじらみたいにでっかいおねえさん(Bridget Everett )と、やせぎみのふつうのわかもの。
この晩の7:30の回は、"The Top 10 Songs of 2010! " で、2010年にはなんの未練もないし、Top10なんてぜんぜんわからないのでパスして、10:00の回が特別版。
正式名称は、"OUR HIT PARADE: Special Decade Edition - The Top 10 Songs of the 90’s!" 。
登場するゲストは、Adam Horovitz (Ad-Rock of The Beastie Boys), Kathleen Hanna (Le Tigre, Bikini Kill), Judy Gold, Alan Cumming, Erin Markey, Myles Kane, Molly Pope, Clint Asay, Amy Bezunartea, Jennifer O'Conner and many more… と。 これじゃ売り切れるよね。
自分が最初に渡米したのが92年、そこから数年間、友達はMTVとVH1だけだった。 ライブは今みたいにwebでほいほいチケットを買える時代ではなかったので、KennedyのAlternative Nationをチェックするくらいしかなくて、だから90年代前半のアメリカの音だったら、大抵のものはわかる。
そういう時代をべたべたに回顧してみようイベントなので、来ている連中も回顧したいとおもっている哀れなお年寄りばっかしだった。 暖房きつめだもんだから加齢臭とビール臭がすごい。
で、このメンツで90年代のヒットだとなにがあるだろ、と思い出したりうきうきしたりしつつ行ったのだが、このメンツだもんだから、はんぱじゃなくて、こっちが期待したような曲はぜんぜん流れませんでしたわ。
最初に当時のMTVのいろんな画面がプロジェクタで出てきて、とにかくなつかし。
Kennedyが映ると、やっぱりみんなKennedyだぁ! ていう。
基本はコメディ芸人が持ちネタをまわしていくようなかんじで、歌は二の次、でも素人ほどへたじゃなくて、でもプロのひとほど堂々としていなくて、しかしとにかく、場は盛りあがること盛りあがること。
流れたのはAce of Baseとか、Vanilla Ice(ハードコアトリオ仕様)とか、James IngramとかTLC (Waterfalls)とか、ラップトップで画像と一緒にかちかちやるだけとか、ほんとに芸風は人それぞれでおもしろい。 普段どんな暮らしをしているひとたちなの、きみら。
5曲目くらいに、中心メンバーのKenny Mellman氏による強鍵タンゴピアノ唸り節によるNIN - "Closer"。 きめきめのアルゼンチンタンゴのダンサー(たぶん本職)ふたりがぴしぴしと見事な舞いをみせる。 原曲とはまったく異なる艶かしさがおみごと。
たぶん、いちばん盛りあがったのはやはり中心メンバーのBridget Everettおねえさんによる「でぃぎでぃん」で、ぶかぶかの衣装のむこうに肉の塊というかびらびらというかを噴流させつつ、スカートをばうばうまくりあげつつ、せまいテーブルの間をぬけてしきい壁のうえをぴたぴたあるいて、とにかくあげるあげる。すばらしい太鼓腹とそれを覆って支える腹皮と、ぱんぱんできつそうな下着さんの気持ちがわかりたくないけどわかってしまうすさまじい横隔膜〜腹芸であった。 これで歌が下手だったらたぶん警察さんがやってくるのだろうが、あの歌だったら、これはもうエンターティナーとして認めざるを得ないよね。
あと、他の余興として、「おむつのなかにあるのはなあに?」ていうどうしようもないクイズゲームとか。
Judy Goldさんの"Titanic"(のテーマ)もすごかった。笛パートをすべて「にゃにゃにゃー」で通し、扇風機でわざわざ髪をふきあげつつ、いみふめいの情念のみで強引に寝技にもちこむ。腕に歌詞が書いてあった、ということはふだんの持ちネタではない、ということだろう。 ぜんぜん信じられない完成度だったが。
Alan Cummingさんは、Shania Twain(曲名わすれた)を最初のほうのもじもじくねくねから最後はさすがに王様芸にもっていく。 客席側の大合唱に負けたかんじだったかも。
Adam Horovitzさんは、"Sabotage"、なんてもちろんやらずに、大人数でバケツ太鼓をばこばこやりながらCreedの"Higher"。 うーん、そうくるかー、であった。
トリはやっぱりKathleen Hannaさんで、ピアノ一台をバックに、Kurt Cobainとの若い頃のバカ騒ぎあれこれをPoetry Reading風に語っていきながら、すうっと"Smells like…"を歌いだして、それがぜんぜんドラマチックにも感動的にも響かないところがよかった。 ほんとにいつ見てもすてきなひとだよねえ。
たぶん、ここまででちょうど10曲。 "Top10"の10曲。
ラストは全員もういっかいでてきて、"Friends"のテーマ曲。 ああ、これもあったねえ。
なんか、年忘れの音楽大会としては最高のそれだったかも。
あーたのしかった、と帰ろうとしたとこで、客出しで"Tom's Diner"の「とぅとっとぅる とっとぅるーる…」が鳴りだしてしまい、あたまのなかをずうっとぐるぐるまわりだしてしまったのだった。
だがしかし、ほんとうの締めはこれからなのだよ... (不敵にわらう)
ConanのライブはJenny and Johnny。 すばらしー。
12.17.2010
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