行く途中でMcNally Jacksonに寄りみちして、10時少し前について、当日で$15。 それでもまだ前座の一番手がおわったとこだった。 よしよし。
2番手はThe Ettes。
ステージに出てきたメンバーは3人。男のこb.と、女の子g+vo、女の子dr.。
なかなか腰の据わったごりごりのガレージ。
この場合の腰の据わった、というのは安定して揺るぎない、というのではなくて、要するに不良の貧乏ゆすりみたいにいらいらしてて、要は不良だ、ということなの。 優良品はガレージなんかに来ないからね。
少し(体型が)まるっこいギターの娘と、(体型が)がりがりでばくはつアフロのドラムスの娘のコンビネーションがすばらしい。 もうそのまんまラス・メイヤーの世界である。 おもいっきりしばかれて犬の糞扱いされてみたくなる。
途中でギターを置いて、タンバリンと歌だけになることもあって、
それでも十分かっこいいのだった。
3分未満の曲をくいくいがたがたうるさく、流すだけ流して、さーっと消える。
すてき。
The Greenhornesが出てきたのが11時過ぎ。
このバンドの(特に)リズムセクションのすばらしさについて、どう説明したらよいだろう。
Maximum R&BであったころのThe Whoの、今や永遠に失われてしまったあのリズムセクションの音を現代に再現できるのは、例えばこのバンドのこのふたりだ、といってしまって構わない。 それくらいこのふたりが鳴らす、ボトムから突きあげる砲声は豊かでなめらかで、そしてかっこよい。
或いは、Jack Whiteというひとのほんとうの功績は、このバンドのこのふたりをひっぱりだして白日の元に曝したことだ、とかね。
わたしはこのドラムスとベースの音が聴ければ幸せだったので、ひたすらじーんとしていましたが、バンドとしても十分すてきなのだった。
たしかに、ひとによってはヴォーカル&ギターが弱い、とか言うのかもしれない。
けれど、ギターもヴォーカルも、弱いという表現は正しくなくて、現代的な慎ましさでもって、鳴るところではしっかりと鳴っているのだよ。
例えばこれで、ヴォーカルがもうちょっとぎゃあぎゃあ呻いたり腰振ったり、ギターが泣いたり暴れたりしたら、そこらの凡百のブルーズバンドと変わらなくなって、フロアは腕組みしたむさいじじいだらけになってしまうだろう。
永遠の瑞々しさを失わない少年少女のための、こんこんと湧きでる噴水のようなR&Bとして、このバンドの音の定位定性は圧倒的に正しいのであって、だからフロアは嬉しそうにぴょんぴょんはねる娘さんばっかしだった。
1時間くらいざーっと流したあと、再び出てきてアンコールと呼ぶには長い6曲くらいを更に見事な勢いでぶちかましていった。
おみあげに、新譜の(★★★★ ←また遠慮して)、虎だか豹だか微妙なイラストのアナログを買って帰りました。内側に、Jim Jarmuschせんせいの絶賛檄文が載っている。
ほうら、だからいったじゃん。
新譜も、とってもよかったー。 買ってあげませう。
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