9.23.2018

[film] A Simple Favor (2018)

17日月曜日の晩、BFIで見ました。

UK PremireでPreviewで、上映前にPaul Feig, Anna Kendrick, Blake Livelyによるイントロ付き。
チケットはあっという間に売り切れていたのを当日なんとか釣りあげた。

BFIにしては珍しく各席にボトルのお水なんか配られていてイベントっぽい。慣れないことやったからか開始が30分遅れてんの。 イントロの舞台挨拶はぴっかぴかの3人なのでぱーっと派手に明るくて、監督はへらへらおちゃらけつつも、最近いっぱいあるリアルで底の深いスリラー("Gone Girl”みたいな)ではなくて、昔ヒッチコックがやっていたようなびっくりどきどき多めの軽めのサスペンスを目指した、って。 でもあんま期待しないで(Low expectationで)見てねー!って。 (監督が一番目立っててはしゃいでいる、という珍しいケース)

シングルマザーのStephanie (Anna Kendrick)は自分で撮って流している主婦向けのVlogで、いつものように明るく画面の向こうから挨拶した後で、親友のEmily (Blake Lively)がいなくなっちゃってもう5日になるの… てべそをかくのが冒頭で、そこから少し遡って、幼稚園の出迎えでEmily (Blake Lively)と知り合って、彼女と夫のSean (Henry Golding)と息子のNickyの暮らすかっこいい屋敷に出入りするようになるまでが始まり。 EmilyはNYのファッションブランドのPRディレクターで、Seanは小説を1本書いてからは大学で英語を教えてて、Stephanieからするとなにもかもハイソでクールな別世界なのだが、Emilyとはマティーニ飲みながらいろんなことを話すようになる。でも、彼女の写真を撮ったらすぐ消せってえらく怒られるし、あんたを友達とは思ってないから、とか軽く言われたりする。

ある日、Emilyからちょっとしたお願い(A Simple Favor)がある、用事ができたのでNickyを幼稚園に迎えにいってしばらく預かってくれない、と言われて軽くOKしたら、冒頭の状態になって、警察には届けたもののどうしたものか、どこにいっちゃったのか。

やがてミシガンの方でEmilyの目撃情報と車と、やがて湖からは水死体が出てきたのでお葬式して、落ちこんだSeanに誘われるままに(ついでに寝ちゃった)Stephanieは彼の家に引っ越すのだが、Nickyはママを見たよとか言うし、Emily失踪前に保険が掛けられていたとか、いろいろ変なことがわかったり起こったり始めたので、Stephanieは家のなかに遺されたものからEmilyの仕事場に行ったり彼女の生い立ちとかを調べ始める。誰も頼んでないけど。 ここから先は書かないほうがよいかも。

監督がイントロで言っていたようにEmilyの恐るべき魂の闇とか呪われた血筋とかを暴いていく、方には向かわずに、Stephanie = Anna Kendrickが彼女特有の軽いノリで、わぉ! とか きゃー とか言いながらフットワーク軽く動いていって(Vlogで捜査の経過をお知らせしたりとか)、彼女と共にびっくりしたりはらはらしたりしながらそういうことなのかー、って進行していく。
サスペンスとしても謎解きとしても破綻なくさくっと纏まっていて、えーそっちに行くのか、みたいにまとわりついてくるどろどろもなくて、仄かにずっこけた風味もスパイスとして効いている。 Paul Feigなので笑えるとこもいっぱいあって、とにかく楽しいったら。

Anna Kendrickさんは初めて適役らしい適役に当たったのではないかしら、というくらい活き活きしていて、彼女と対照的なBlake Livelyもクールでゴージャスで実は、ってわかりやすいし、Henry Goldingの得体の知れない妙な暗さ("Crazy Rich Asians”でもそこが効いてた)も活きている。
あとはみんなお洒落でさー。 おせっかいママさん探偵ものとは思えないくらい素敵。

とにかく見た後味がなんか爽やかで、その理由は書きませんけど、この風味ってPaul Feigの他のコメディにもあるやつだよね、って。

StephanieがあのときA Simple Favorを断っていたらどう展開していたか、ていうのがDVD化のときの特典映像になるの。 たぶん。

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