20日、木曜日の晩、BFIのJoan Crawford特集でみました。
監督は、かの”The Tingler” (1959)のWilliam Castleなので、なかなかの珍味だったかも。
田舎の仲よしティーンLibby (Andi Garrett)とKit (Sara Lane)がいて、Libbyの両親がつきあいの夕食会で泊まり外出するというので、KitがLibbyのうちに夜やってきて、Libbyの妹Tess (Sharyl Locke)と3人で遊びはじめて、なにして遊ぶかと思ったら電話帳を適当に開いて、指がささったところの番号に電話をかけて、向こうが電話に出たら低く湿った声で"I saw what you did, and I know who you are" て言って相手の反応を見てけらけら笑って楽しむ、っていうやつ。
(若い人達への注:昔は電話に加入すると電話帳っていう紙の冊子が配られて、そこには地域の人の個人名と住所と電話番号がぜんぶ載っていた。あとになって電話帳に掲載するかどうかを各自に確認するようになったけど、最初の頃はぜんぶ勝手に掲載されていた気がする。個人情報なんてなかった時代)
これって、ドアベルを押してダッシュして逃げるのと同じ、割とふつうのガキの遊びだったかも。(今だと、SNSでひどいコメントして逃げるってやつ? いい歳した大人が)
で、その何度目かにSteve Marak (John Ireland)てとこに電話したら妻と思われる女性が電話に出て、彼シャワー浴びてるみたいだから待って、といって彼女がSteveを呼びにいくと彼は虫の居所が悪かったのか、いきなり彼女をめった刺しにして殺しちゃって(あらら)、その後に電話に出たらいきなり"I saw what you did, and I know who you are"て言われたので、「な、なんでそんなことを...」ってうろたえてきょろきょろして、それをドアの後ろから見てて突然登場するのが隣人のAmy (Joan Crawford)で、あなたにはあんなガキの妻は無理だったのよ、ここにあたしがいるじゃないの、とか誘い始めて、なんだなんだこれは.. の展開になってくる。
更に、よせばいいのに子供らが、直接会って顔を見たいなとか言って彼の家(電話帳に住所があるから)まで車を走らせて、彼の家の前につくと、いきなり背後から鬼婆のようにAmy – Joanが現れて「おまえらかぁー」とかやるので子供たちはパニックになり、他方で錯乱して殺人鬼になってしまったSteveはAmyに刃をつきたてて、もう怖いものがなにもなくなったのか、最後の証拠隠滅のために子供たちをどこまでも追っかけてくるの。
メインは悪戯した悪い子を狂った男が懲らしめる系のスリラー、ホラーだと思うのだが、間に横恋慕してくるJoan、という別の狂気を挟みこんでしまったために、ものすごくとっちらかったあんま怖くない変態バトルみたいなのになってしまったかも。 ひょっとして” I Saw What You Did”ていうのは一段上の崇高な神の目線でわれわれになにかを訴えようとしているなんか、なのかもしれない、とか。
終わりに流れる音楽も、子供番組のそれみたいな明るく楽しく弾むようなやつで、さすがになんじゃこれは系の笑いが客席からも溢れてしまうのだった。
Joanというよりも明らかにJohn Irelandの映画で、彼、ほんと迫真の演技でおっかないのに、ガキの思いつきにやられちゃったかんじでそこも哀れでならないの。
9.29.2018
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