日曜の朝8:40くらいにロンドンのKing’s Cross駅を出て、13時過ぎにエジンバラに着いた。4時間半くらい。日本でいうと東京からどの辺りまでにあたるのかしら? - (日本の地理がよくわからないのでここで停止)
窓の向こうには牛がいて馬がいて羊がいてみんなびゅんびゅん流れていって、これは英国の電車に乗るとどこでも同じなのであまり喜ばなくなったが、今度のは途中から海が出てきたので少し嬉しくなった。日本海みたいだ、と思ったところで自分は果たして日本海を見たことがあったのか、自信なくなってきたのでここでも考えるのやめた。
着いたら雨が降っていて、最初は当然Google地図を見ながら往ったり来たりになり、しかも坂とか抜け道みたいのが多いので閉口した。そうか城下町なのか、と気づいて、そんなのも知らんで来たのかよ、とあきれる。
坂のぼりの大変さでいうと、San Francisco < Edinburgh < Lisbon かなあ。
そういう町並みなので歩くのはめんどいけど車もそんなに多くなくて、Festivalに合わせてなのか大道芸をあちこちでやってて、演劇とかパフォーマンスのチラシ・ポスターがそこらじゅうに貼ってあって、こんなの全部追っていったらしぬよな、て思った。
以下、展覧会とか食べ物とか少しだけ。
Rembrandt | Britain's Discovery of the Master @ Scottish National Gallery
英国はいかにしてレンブラントを発見したのか、をロンドンのNational Galleryのも含めた所蔵品と同時代~現代の英国画家の作品 - Glenn Brownとか - や文献資料と並べて展示してある。 我々英国が発見したのだ、と言われればああそうですか、としか言いようがなくて、でもそれを本気で検証したいならもうちょっと分厚い構成にしたほうが、とは思った。 例えば英国人のレンブラントへの執拗な愛とこだわりは、あの分厚いサイモン・シャーマの『レンブラントの目』を読んでもわかるのだが、こういうのって展示で並べるより本とかで読んだほうがわかるのかもしれない、けど要するに全体として自意識過剰なくせにどこか控えめで所在なさげで、理想を掲げつつも堕落も包んで対象を愛してしまうようなところが英国人を引き寄せるんだろうな、と今更なことを思ったり、ルーベンスが受けるのはやっぱり大陸の方なのかしら、とか。ターナーとレンブラントのもやもやって.. とか。
この展示以外の常設展示は、ふつうによかった。John Duncanの波乗りアザラシとか、Sargentの”Lady Agnew of Lochnaw”とかでっかい鹿とか。 Modernの方も行けばよかったかな。
27日の月曜日、午前にScottish National Portrait Galleryに行った。ロンドンのPortrait Galleryも面白くて好きなのだが、ここのもなかなか。
Victoria Crowe | Beyond Likeness
肖像画家Victoria Croweの回顧展。彼女の描いたR.D.レインの肖像は有名だし見たことあったが、それ以外だと癌で亡くなった彼女の息子の肖像が温かくてとてもよいの – タイトルは彼がよく聴いていたというBeach Boysの曲 “Heroes and Villains”。編み物を編みこんでいくかのように彼の輪郭や影を丹精に刻んでいく手つきが見えてくるようだった。
Planes, Trains and Automobiles | Transportation Photographs from the National Galleries of Scotland
昔の写真から飛行機や電車や車の登場が、その写真の見せる新しいランドスケープが、いかに我々の近代のイメージを作ってそれを更に加速させる原動力になっていったかを見せる。 要は幼いガキが電車や飛行機に夢中になる原点のダマシはこんなかんじであったのか、と。
と思えば、そういうのに対するVirginia Woolfさんのアフォリズム(かなあ?)が貼ってあったり。
いまはドローン(が撮ってくる映像)がこれをやろうとしているのかしら。
常設展示にはDuncan GrantのSelf-portraitがあったり、Alan CummingやTilda Swintonさんもいてたいへん充実していた。
本屋さんは、古本でArmchair Booksとか、新刊本でGolden Hare Booksとか(すてきな名前)、レコ屋だとUnknown Pleasures (これも名前が)、ていう中古盤屋とか。どこも大きすぎなくて、疲れたりパニックしたりしないで落ち着いて見れる広さ。 こないだのNYで結構いっぱい買ってしまったし、ぜんぶ担いで歩きまわるのはしんどかったのでほんの少しだけ。
(結局町歩きではバスもトラムも一切使わなかった)
Edinburgh Larder
26日の晩ご飯は地元のバーガー屋で食べて、27日の朝はホテルをチェックアウトしてからそこの近所にあったここで食べた。地元の食材だけでやっているというカフェで、始めは普通の朝食にしようと思ったのだが、向かいに座ったおにいさんが食べていたパンケーキを見てこれひょっとして… と、パンケーキとベーコン頼んだらこれが当たった。
パンケーキとベーコンの組み合わせについて、ひとによっては酢豚におけるパイナップル問題と同じことを言ってくるのかもしれないが、あんな単純なものではなくて、すべては粉と焼き面積と焼け具合とベーコンの脂と蜂蜜の量とその組み合わせに掛かっているの。 この点でここのは考え抜かれていてすばらしかった。 ベーコンはアイリッシュ系ので、予め小ぶりなパンケーキの間に挟んであって、蜂蜜も自分でかけるのではなく、適量がかけられた状態で出てきて、足すものも引くものもなにもいらない。
粉と肉とがこんなふうに洗練されたかたちで挟みあっている/挟みあえることに今更ながらびっくりした。
おろおろ慌てたついでにスコーンも頼んでしまい、ああ朝からこんなに粉ばかり頬張ってどうするのだ、になった。
遅めの昼も面倒だったのでここにした。またきたの? って言われたけど、だっておいしいんだもの。
Puy LentilとLeekとThymeのスープとハーフのBLT、隣のひとが食べているのを見てがまんできなくなってCarrot Cakeも頼んでしまった。 Pork Pieが売り切れていたのは残念だったわ。
あと、おなじ英国なので、食べ物屋さんとかのチェーンはロンドンのとふつうに同じなのはよいかんじがした。 ByronもPeriPeriもPretsもいくらでもそこらじゅうにあるの。
それにしても、町のサイズのせいなのか建物なのか、ロンドンよかこっちのほうがより英国ぽいかんじがしたのは気のせいかしら。
帰りも4時間かけて電車で帰るのはだるかったので、飛行機にした、けどあっという間に着いてしまうのでじゅうぶん寝れなかったのは誤算だったわ。
あと、エジンバラ城に入るの忘れたので(←わざと)、再訪しないとな。
9.02.2018
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