31日の土曜日、ハロウィンの晩にホテルの裏のシネコンでみました。
既に書きましたが、この日は仕事でホテルに軟禁状態で、メールしたり電話したり、その合間にちょこまか外に出て、を繰り返し、やがてそれに疲れてうたた寝とかして、暗くなった頃に起きあがり、McNally Jacksonのハロウィンはどんなかしら、と見にいって(割とふつうだった)、そのあとで、ハロウィンだし、ひとつおっかない映画でも見てみようか、と思ったの。
ほんとに怖そうなのはLincoln Centerで毎年やっている特集”Scary Movies 9”でかかっていた奴らで、予告とかスチール見ただけて窒息しそうなくらい怖そうで、でもシネコンでやっているようなやつなら、ハロウィンでもあることだし、みんなわーわー楽しく見れるかも(希望)、とか思ったの。
で、20:00の回はほぼ満員になってた。
前日の”Heart of a Dog”とおなじ、Ghost Storyなの。
19世紀末、お金持ちのお嬢さんのEdith (Mia Wasikowska)は小さい頃から母の亡霊みたいのを見ていて、大きくなってからは夢見がちの小説家志望のお嬢さんになって、そんな彼女のおうちに採掘技術への投資を募って英国からLucille (Jessica Chastain)とThomas (Tom Hiddleston)の姉弟がやってくる。 ThomasはEdithに近づいて、Edithは彼のミステリアスな雰囲気にちょっとぽーっとなったりするのだが、投資話のほうはなんか怪しげなふたりだし、過去を探ってみたらいんちきぽかったので父はお断りするの。 そしたら父は洗面所で何者かに頭を潰されて殺されて、そういう混乱のなかEdithはThomasと結婚して、彼の英国の人里離れたお屋敷にやってくるの。
ここから先はもういいよね。エントランスの天井にでっかい穴の開いたお化け屋敷とか亡霊とか怨念とか暴かれた過去とかあいつら姉弟なのかとかうじゃうじゃ出るわ湧くわのオンパレードで、もちろんEdithは入り口をくぐった途端こんなのやだ出ていきたい、になるのだがそう簡単に抜けられるわきゃがないの。
古いお屋敷の地下のからくりどんがらとか蝋管の蓄音機とかぼろぼろの心霊写真とか、そのへんはGuillermo del Toroの趣味とセンス全開で、わたしは彼のそのへんの嗜好はまるごと信頼しているのである意味、へんな意味、心地よく(ほうらやっぱし、とか)浸ることができた。
たぶん、ガチのホラー映画マニアの方々から見たら - “Pacific Rim”がガチの怪獣映画マニアから見れば甘々だったのと同じように - もっともっとぶっ刺せ食いこめえぐりだせ、なのかもしれない。けど、Mia WasikowskaとJessica ChastainとTom Hiddleston、この3人が三つ巴のどろどろをやる、それだけでなんもいうことない。 こいつらが不機嫌な顔して互いに睨みあっているだけでじゅうぶん不穏でこわい。
Mia Wasikowskaなんてはなから新婚花嫁の顔してないし(まるで”Stoker”の..)、Tom Hiddlestonは”Only Lovers Left Alive”以上に冷血な変態だし、そしてそして包丁もってどこまでも追っかけてくるJessica Chastainときたら泣いて穴に籠りたくなるくらいおっかないんだよう。
元々のキャストはBenedict CumberbatchとEmma Stoneだったらしいが、こっちでもなんの問題ないわ。
色のかんじ、特にクリムゾンの赤味がとてもよいの。 血はとっても苦手だけど。
客席は当然のようにきゃーきゃー盛りあがって楽しかった。
そのままパレードに流れたらこわいもんなしだっただろうなー。 Union Squareの人混みは夜通し延々だったの。
11.07.2015
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