11日の日曜日は、家でTV見てたらあたまが変になりそうだったので、外にでてレコード屋いって、それからフーゴみました。
これ、昨年ロンドンで見ているのだが、あのときは、その直前に見た"Margaret"(2011)のすばらしさに没入しすぎて眩暈がしてて、どうも途中で意識を失っていたのではないか疑惑があったの。
なんか、気がついたらメリエスがにこにこ打ち解けたおじいさんになってて、あれはなんだったのか、と。 (てめーが寝てただけだろ)
で、今回、ちゃんと見て納得した。
やっぱしいい映画だし、まったく異議ないし、オールド映画ファンが泣いて感動するのもわかるけど、でもそれだけかも。 あまりにあの時代、あの場所、あの人たち、をきちんとクラシックにパッケージしているので、いいよなあ、で終わっちゃうかも。
ほんとは、メリエスとHugoの関係とおなじように、年老いたHugoとその孫(たち)という軸があってもよかったのに。 ガキがぼーっとスマパンの"Tonight,Tonight"のPVを見ていると、横にHugoじいさんがやってきて、これのオリジナルを知っているかね、ていうの...
The Film Foundationの会長でもあるスコセッシとしては、これを見て昔の映画のすばらしさを知ってほしい、映画の歴史を知ってほしい、という彼の思いを今の子供たちに伝える(伝えたい)、というのは間違いなくあったのではないか。 子供映画であっても。であるからこそ。
それって伝わったのだろうか? いまの、ごみジャンクにしか見えないデジタルアニメみたいのばかりに齧りつく子供たちに。 シネマヴェーラのサイレント映画特集にくるのって結局じじいばっかりじゃん、とか。
もういっこは、アーカイブの大切さを訴える(訴えたい)、というのもあったはずだ。
けど、デジタルへの移行ばんざい!みたいな流れに乗ってしまうだけじゃないのか、とか。(デジタル化はあくまでアーカイビングのひとつの手段、だからね)
そういえば、こないだまで、NYのFilm Forumで"This is DCP"ていう特集をやっていたの。
http://www.filmforum.org/movies/more/this_is_dcp
Film Forumていうとこは、新しいのもやるけど、昔の映画をNew Printで焼き直して特集したり、ていうのを25年以上きちきちえんえん続けてきたとこで、自分の映画観、みたいのはほぼこことWalter ReadeとBAMとMOMAで形成されたわけなのだが、ここがついにデジタル移行の準備をはじめた、という。 DCP(Digital Cinema Package)ていう仕掛けでデジタル変換された素材が過去の名画をどんなふうに見せてくれるのか、をみんなでJudgeしよう、という企画。
で、判決はでたのか? Film Forumの常連のみんな?
でもね、デジタルがどんなすごくてちゃんとしててもやっぱしレコード盤がいい、ていうのと同じで、色落ちやキズやノイズも含めて、操作ミスで落ちたり切れちゃったりも含めて、フィルムのが好きなんだよう。 とっといてくれよう。 (←いちばん困るやつ)
3.15.2012
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。