日曜日に京橋で見ました。 シャルロットが今回の特集のパンフの表紙になっているやつ。
エンジニアのアランは引き抜きで新しい会社に来て、それにあわせて郊外の新しい家に引っ越して、新製品のデモもうまくいって、奥さんはシャルロットだし、とっても幸せで、新居に会社の社長夫妻を招いてお食事することにする。
時間にすごく遅れてきた社長夫妻の奥さん(アリス)の様子がえらく変でサングラスしたまま、突然癇癪おこして帰ってしまうの。
その少し前、会食の支度をしているときに台所のシンクの水が流れなくなって、夜にアランが下の排水口を調べていると、間になんかが詰まっているのを見つけて、つまんでみると毛玉みたいのがずるずる出てきて(ちぎれた男根かと思ったのにさ)、なんかネズミみたいなやつで、夜中に見てみたらそいつは虫の息だけど生きていた。 で、翌日獣医のところに持っていったらそいつは北欧にしかいないはずのレミングで、どこから来たんでしょうねー、とか言われる。 レミングってあれですよ、向こう側に渡ろうとしてみんなばたばた死んでいっちゃうやつ、天井桟敷のあれ(とまでは言わないけど)。
それからあれこれ変なことが起こりはじめて、アランが残業しているとアリスが突然現れて誘惑したりするし、そのあとでアリスはおうちのほうにもふらりと現れて、しょうがないので中に入れてあげるとおたくのだんなを誘惑してみたとかあれこれ言った後で気分がわるい休みたい、と部屋に籠ってしまう。
夜になっても居座り続けるので、アランも帰ってきて説得してみたりするが、ふたたび癇癪をおこして室内をぐじゃぐじゃにして銃で頭ぶちぬいて自殺しちゃうの。 (... 一同ぼーぜん)
で、レミングは元気になって戻ってくる一方、不機嫌と不寛容がシャルロットにも伝染してきて、アランは変な妄想とかいっぱいするようになって、だんだんと家庭が壊れていくの。
少し休んだほうが、とふたりで社長が持っている湖畔の小屋にも行ってみるのだが、更におかしくなってしまい... (なんとなく"Shining"みたいなかんじもする)。
プレーンな家庭に理不尽なかたちで浸食してきて伝染する不機嫌、みたいなテーマはなんとなく黒沢清、という気もするのだが(そこまで彼の映画見てない)、とにかくふたりのシャルロットがずばぬけておっかなくてこわくて泣きたくなる。 Lars von Trierはこれ見て"Antichrist"と"Melancholia"作ったんだと思う。 特にCharlotte Ramplingのほうがさあ、なんであんなおそろしい目できるかなあ。
あともういっこは、これって御家庭によくある配管のつまりみたいなもん、ていう見方もあって、アランが仕事で開発したプロペラ付き空中移動WebCameraがぶうんて活躍したりするのだが、でもそれであの怖さが和らぐわけではまったくないのだった。
ラストにほんわか流れるThe Mamas & the Papasの"Dream a Little Dream of Me"がものすごくしらじらしく聴こえておかしいの。
一度でよいので、シャルロットふたりがほのぼの嫁姑するホームドラマとか、見てみたいものだ。
教訓は、転職と上司には気をつけよう、かな。
3.28.2012
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