11.29.2010

[film] Due Date (2010)

このThanksgivingは、行きたいライブはあんまやってなくて(レヴォン・ヘルムくらいだった)、しょうがないので映画を。宿題みたいに溜まっていたやつとかを片付ける。

まずは"The Hangover"のTodd Phillipsによる新作"Due Date"。

"Hangover"は、結婚式に間にあわなくなる、しかも新郎がいない!って3人がじたばたする話だったが、今度のは、妻の出産に間にあわなくなる、しかも当人はあんまし、ぜんぜん悪くなくてかわいそー、というお話。

悪くないのに散々な目にあうエリートの建築家にRobert Downey Jr.で、悪意はないのに彼をひっかきまわしてひきまわす俳優志望のろくでなしにZach Galifianakis。 
Zachくんは最近ほんとにのっている。

"Hangover"では、なんとなくのノリで酔っぱらい、結果大変なことになってしまったわけだが、今回のも、たまたま空港でぶつかって荷物を取りちがえて、更に飛行機の座席が近かった、で、つい頭きて切れちゃった、それだけで、めちゃくちゃかわいそうな目にあう。

もちろん、Robert Downey Jr.もいかにもいそうな高慢ちきのぼんぼんやろうてかんじ(たぶん殆ど地だよねあれ)で、すぐに癇癪おこして更に事態をひどくするので、あんまかわいそうなかんじはしない。 そういうとこもぜんぶ計算済み。

"Hangover"はヴェガスの町中で大騒ぎになっていったわけだが、今回はアトランタからLAまでのRoad Trip仕様になっていて、途中途中でヤクの売人仲間(Juliette Lewisさん)とか、幼馴染み(Jamie Foxxさん)とかに会ったり、Zachのパパの遺灰をグランドキャニオンにまいたり、それなりにスケールはでっかい。(いや、そんなでもないか…)

今回は音楽がその横に移動するかんじに感動的にはまっていて、ハイウェイをがーっと俯瞰するとこで流れるNeil youngの"Old Man"にはじーん、だし、はっぱやるとこで流れるPink Floydの"Hey You"もよい。 なんで流れるのかよくわからんけど、Cowboy Junkiesの"Sweet Jane"なんかもある。

"The Hangover"とどっちがどっち、というと、どたばたコメディとしては前作のが上かもしれないが、すききらいでいうと、こっちのが好きだ。
Zachが連れているマスかきフレンチブルが終始フレーム内にいるのもいるのもなごめてよいし。

立て続けにがーっとコトが起こって、起こして、それらをさらっと悪い後味なしに流しておわり、というのをやらせたら右にでるものはないデブが、かつていた。
そう、John Candyと、その彼を使ったJohn Hughesですね。
それらを思いだしてしまうくらい、いかったです。

あと、glaucomaの治療にははっぱもありなのかー。  とか。


それが終ってから、別の部屋にずるで入って、”Burlesque”ていうのも見た。

えー、Christina Aguileraの、Aguileraによる、Aguileraの(あ、ファンの)ための、映画、ですね。

アイオワの田舎からLAに出てきた娘が、歌謡ショーをやってるラウンジみたいなとこで働きはじめて、バーテンダーが宿まで提供してくれて、最初は相手にしてもらえなかったのに、いじめにめげずにがんばって歌ったり踊ったりしたらちゃんと認められて、婚約中だったバーテンダーも略奪して、地上げにあっている店も救っちゃって、めでたしめでたし、なの。 運も歌も踊りも最強なの。

ま、たまにはこれくらい景気のよいはなしがあったっていいじゃん、と。

経営能力がないくせに威張ってきーきー言ってばかりで、結果店を破産寸前に追いこむダメおかみにCherさん、その相棒にStanley Tucci(とうぜん、ゲイ)、あとは道化役でAlan Cummingとか、いちおう周囲はちゃんとしているので、鼻たらし涎たらしながらでも安心して見ていられる。

アギレらって、出てきた頃はなんてぶさいくな娘だろう、て思ったものだったが、その印象はいまだに変わらない(田舎から出てくるすっぴんの頃もソフトフォーカスで修正かけてるのわかるし)。けど、たぶん、きっとなんかあるのかもね、くらいはうかがえる内容でしたわ。

Cherさんも何曲か歌ってくれるのだが、もう64なので(64なのかー)、"If I Could Turn Back Time" (1989) みたいのはやってくれなかったよ。 やってほしかったのに。 

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