6日、金曜日の晩、Skyのケーブルで見れるようになっていたので、見ました。
まだまだ選後の緊張を解くところまではいかないが、これの前の日に見た”Relic”ほど怖くないやつで、とハロウィンから一週間後に。
監督はRobert Zemeckis、原作はRoald Dahlの『魔女がいっぱい』(絵はSir Quentin Blake!)、脚本には監督本人に加えてGuillermo del Toro(元は彼がストップモーションアニメでやりたかった企画らしい)、Kenya Barrisが参加していて、プロデューサーにはGuillermo del ToroにAlfonso Cuarónの名前もある。
舞台は60年代末のアラバマで(もちろん原作とはちがう)、冒頭、Chris Rockがあの軽妙なナレーションで「魔女はいるんだよ!」とか得意そうにやってて、そこからお話しは彼の回想という形で親を失った少年Charlie (Jahzir Bruno)がおばあちゃんのAgatha (Octavia Spencer)の元に引き取られてくるところから。 塞ぎこんでいる彼を慰めるためにおばあちゃんは彼にネズミを与えて、彼は彼女をDaisyと名付けてずっと一緒にいるようになる。
そのうちCharlieがスーパーマーケットで魔女らしき女性を目撃して、それをAgathaに告げるとそれは魔女だ、やつらが来たのじゃ、って言われて、なにかを察知したのか咳が止まらなくなったAgathaはCharlieを連れて豪華なホテルに居を移して、そうすると魔女(と明確にわかるわけではないがどうみても)の集団がホテルに現れて集会の準備を始めて、その親玉がおっかないGrand High Witch (Anne Hathaway)で、子供が嫌で嫌でたまらない魔女はまずそこにいた食いしん坊のガキをネズミに変えて、やがてその手はCharlieにも伸びて、こうして魔女軍団とネズミ3匹 & Agathaの戦いが始まるの。
これ、最初の方のジュークボックスから当時のR&Bが流れてAgathaが踊るあたりは最高だし、女の子がニワトリに変えられてしまうあたりは、これヴードゥーだわ!(del Toroがやっていたらメキシコの呪術モノになったのかしら?)って楽しく盛りあがって、この流れでOctavia Spencer vs. Anne Hathawayなんてすごい! だったのだが、なんかネズミと魔女がやりあうあたりからなんとなく萎んでいった気がした、のはなぜかしら?
なんかAgathaから魔女の仕様や特徴が説明されてて、その通りにGrand High Witchの足先があんなだったり頭が剥げていたり腕があんなふうに伸びていったりすると、その通りすぎるからなんかつまんないのかも、とか。魔女があんなふう(説明の通り)であることがわかって子供たちがネズミになった時点から、互いにそんなに必死になって戦わなくてもいいんじゃないか、ってなってしまうのね。ホテルでみんな楽しく一緒に暮らせばいいのに… とか。 魔女のみんなが膨れてぶしゅーって飛んでいくところは楽しいんだけど。
子供向けのお話しなので怖がるところは諦めるとしても、それでも身体が変形したり壊れたりするところはもうちょっとわわわわ、とかびっくりしたかったかも。Zemeckisの”Death Becomes Her” (1992)での2大女優の「体を張った」陰惨な戦い、あるいは前作の”Welcome to Marwen” (2018) の人形にならなにやったって構うもんか、のふっきれた残忍さがあまり見られない。やはりOctavia Spencer vs. Anne Hathawayを正面に据えるべきだったのではないか。 ミソジニー野郎とか非難されたとしても(実際そうだったとしても)。
「子供嫌いのRoald Dahlと女嫌いのRobert Zemeckis、奇跡のコラボ!」 ←宣伝コピー。
Nicolas Roeg版の“The Witches” (1990)も最近TVでよくやっているので、改めて見て比べてみよう。
11.12.2020
[film] The Witches (2020)
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